ストリータービル
シカゴ川()の北はニアノース(リバーノース)…ミシガンアベニューの東は、もとはシカゴ川河口に設けられた波止場でせき止められた土砂が自然に堆積してできた砂州でしたが、その土地をわがものにしようと、30年にわたりウソと悪事の限りを尽くしたストリーターという男がいます。 そもそも1886年に嵐で船を座礁させたという話からして怪しいのですが、自ら発見したと主張して砂州に居座り、掘っ立て小屋を建てて1871年のシカゴ大火で未処理のガレキの処分場として、人々に湖岸の埋め立てを勧めたそうです。 小屋があったのは、現在のジョン・ハンコック・センターのあたりです。砂州は陸地とつながり、ストリーターは広大な土地を手に入れるはずでしたが、逆に過失致死罪で投獄され、失意のうちに死亡。しかし、ニアノースにストリータービル(Streeterville)という愛称を残すことだけはできました。 マグニフィセントマイル
シカゴ一のショッピング街マグニフィセント・マイルは、ミシガン・アベニューの跳ね橋()を越えて北のオークストリートに至る1マイル
南端付近のリグレービル()とトリビューンタワー()は「狂騒の20年代(Rolling Twenties)」といわれた1920年代に建てられたフレンチロマネスクとネオゴシック様式の優美な摩天楼です。 自動車とラジオが普及し、シカゴ市民がルイ・アームストロングのジャズに夢中だった頃。ニューヨークでクライスラービルとエンパイアステートビルが完成する5〜6年前のことでした。 ウォータータワー
マグマイルの中ほどに、シカゴ・ウォータータワー()があります。1869年に完成した全米で2番目に古い給水塔で、シカゴ大火で焼け残った数少ない歴史建造物として市民に愛されています。通りを東に入ったところにシカゴ現代美術館()があります。 ジョン・ハンコック・センター 北端近くのジョン・ハンコックセンター()は、屋上の高さでシカゴ4位の摩天楼ですが、観光用の展望デッキがあるのはウィリスタワーとここだけですから、ありし日のワールドトレードセンターとエンパイアステートビルのように、お互いを展望し合う好一対です。
シカゴ川から川めぐりの遊覧船や水上タクシー()が発着しています。ミシガン湖観光船には、河口のネイビービア・パーク()で乗船してください。 ネイビーピア
ネイビーピア 名前は、第2次世界大戦中に海軍の訓練所として利用されたことに由来するそうです。 乗り物は高さ46mの大観覧車だけですが、ほかにIMAXシアターやシェークスピア劇場、迷路屋敷、子供博物館、ステンドグラス博物館。 毎年8月のシカゴ・エア&ウォーターショー(航空ショー)や(2010年以降休んでいますが)7月のシカゴ・ベネチアンナイトフェスティバル(電飾が施された船のパレード)を見物する場所としても人気があります。 北の境界
ニアノースの北部は、リンカーンパーク(ノースサイド)南部の地域と併せ、オールドタウンと呼ばれています。 オールドタウンについては「シカゴ北部の観光とグルメ」で一括してご案内しますが、シカゴ大火でわずかに焼け残った家が、数えられるほどの数ですが残っています。 ミシガン湖沿いの高級住宅街ゴールドコーストも行政区分ではニアノースですが、ショッピング華やかなニアノースらしさがないので、便宜的にノースサイドに区分して語られることが多いようです。 |