暴力犯罪地図右の図はシカゴ市の暴力犯罪地図です。観光スポットは安全な場所が多いとはいえ、ダウンタウンのザ・ループなどには危険な地域も混在していますから、人通りの少ない裏道に入ってみようなどと思ってはいけません。シカゴ警察の対話型マップを見ると、市内西部の危険な地域は南に広がり、南部では最も危険だった地域の治安は改善したものの犯罪地帯の中心が南下しただけのようです。 白人プロテスタントはマイノリティ
ところで、多民族国家アメリカの中でも、シカゴはマイノリティ(少数派)の民族が見事に入り混じった都市です。黒人とメキシカンが人口の55%を占め、白人の中でも全米各地を牛耳っている英国系やプロテスタントの白人がここでは少数派…宗教では、カトリックやギリシャ正教が幅を利かせています。 最大派閥はドイツ系とアイルランド系
初期のシカゴに大挙してやってきたのは、ドイツ系移民です。特にビールの醸造で有名なミルウォーキーは「ドイツのアテネ」と呼ばれるドイツ人だらけの町でしたから、今でも、シカゴは北の方がドイツっぽいのかもしれません。
同じ頃に運河工事の労働者としてやってきたのがアイルランド系で、市内南部のシカゴ川沿いに住み着き、その後は、シカゴの警察や消防を支えてきました。 シカゴは、3月17日のアイルランドのお祭セントパトリック・デーを盛大に祝うことでとりわけ有名です。この日、シカゴ川の川面はアイリッシュカラーのグリーン一色に染まります。
シカゴの地域区分シカゴに移住してきた人々は、民族ごと、思い思いに地域を定めて住みつきました。このような地域はエスニックネイバーフッド(Ethnic Neighborhood)とかエスニックエンクレーブ(Ethnic Enclave)と呼ばれていますが、日本では「エスニックタウン」が通り言葉のようですね。エスニックタウンは各民族の出身国や都市の名前をとって、「○○タウン」、「リトル△△」などと名付けられています。
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