★セントラルケンタッキーの生活環境 ★マイオールドケンタッキーホーム ★バーボンウィスキー いかにもケンタッキーらしいのメルヘンの町バーズタウンにも、多数の日系企業が進出しています。 ========== セントラルケンタッキーの生活環境 ========== ルイビルの南端までは車でほんの30分ほどの距離ですが、ルイビルの補習校はインディアナ州側にあって遠いので、バーズタウンの日系企業駐在員の子弟は(例外があるかもしれませんが)エリザベスタウンのエリザベスタウン日本人補習校に通っています。バーズタウンには和食レストランも日本食材店もありませんが、ルイビルのアジア食材店はいずれも南寄りですから、それほど遠くありません。 スプリングフィールド(人口2〜3千人)の日系企業駐在員は比較的暮らしやすいバーズタウン(人口1万人)に住んで会社に通勤しているケースが多いようです。その結果で、子弟もエリザベスタウンの補習校に通うことになります。
次にエリザベスタウン。Eタウン学区とカウンティー学区では、Eタウン学区の学校の成績の方がよいようです。エリザベスタウンには、Ginzaという和食レストランがあります。少しフォート・ノックス方面に行けば、Smith's Oriental Food Store(地図に未掲載)というアジア食材のお店もあります。 レバノンとキャンベルズビルは、レキシントンから車でそれぞれ約1時間と1時間半の距離にあります。スプリングフィールドと比べるとレキシントンには遠いのですが、レバノンとキャンベルズビルの日系企業は、ジェットコースターのような山道を通ってエリザベスタウンの補習校に通うよりも、レキシントンのセントラルケンタッキー日本人補習校に通う選択をしました。スクール・バスも利用できますが、子弟がレキシントンに在住のお友達の家に「お泊り会(stay-over)」で宿泊する機会も多く、送り迎えのついでに、親御さんたちは日本食材の買いだしに頻繁にレキシントンに出かける日常です。
GreatSchools.orgは、(「育児と教育」のページでも紹介していますように)各地の現地校を公表データで比較するホームページです。各州の学力テスト結果による成績の比較のほか、生徒の人種構成や(貧しくて)給食補助を受ける生徒の比率、先生一人当たりの生徒数などが分かります。ただし、成績については、各州で実施されるテストが異なりますので、州を越えた比較はできませんから、注意して比較してください。 ========== マイオールドケンタッキーホーム ==========
左の写真は2001年に発行されたケンタッキーの州硬貨(State Quarter)の裏面です。牧場の丘の上に見えるお屋敷がバーズタウンのフェデラルヒル・マンション(Federal Hill Mansion)=通称マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム(My Old Kentucky Home)です。独立戦争の後、建造物にもアメリカ独自の個性が生まれてきた頃に建てられました。 マイ・オールド・ケンタッキー・ホームは、ケンタッキーの州歌として毎年ダービーでも歌われるので、作曲家のフォスターもケンタッキー出身者と勘違いされることが多いのですが、フォスターはピッツバーグ生まれでフェデラルヒル・マンションは従兄弟の家…旅の道すがら立ち寄ったこのお屋敷で曲想を得たことになっていますが、フォスターは実際に訪れたことがない南部各地の歌をたくさん書いていますから異説も様々あります。実際、原題は「気の毒なアンクル・トムよ、お休みなさい」だったのだそうで、歌詞を三番まで通して読むと「オールド・ブラック・ジョー」と同様に農場でつらい労働を強いられる黒人奴隷の姿が描かれているのがお分かりになるでしょう。とはいえ、マイ・オールド・ケンタッキー・ホームがケンタッキーにふさわしい歌で、従兄弟の家が曲の雰囲気をかもし出す家であることだけは間違いありません。 毎年、夏の宵には、マイ・オールド・ケンタッキー・ホーム州立公園(My Old Kentucky Home State Park)の野外劇場で、フォスターのミュージカル(Stephen Foster-The Musical)が演じられます。
========== バーボンウィスキー ==========
バーボンはケンタッキー産のウィスキー…バーズタウンは世界のバーボンの首都(World Capital of Bourbon)の別名でも知られています。最盛期は禁酒法(1920-1933)が制定される前の時代。今では大多数の蒸留所が廃業して閉鎖されてしまいましたが、バーズタウンとその周辺にはへヴンヒル、ジム・ビーム、メーカーズマークの3社が残っていて製造過程を見学することができます。 バーボンは、フランクフォートからレキシントンの西のローレンスバーグとバーセイレスでも作られていて、あわせて6つの大手ウィスキー蒸留所を見学するバーボン巡り(Kentucky Bourbon Trail)というよくできたプログラムがあります。「パスポート」にスタンプを6つ押してもらったら、蒸留所協会からプレゼントをいただけるそうです。 アメリカ人観光客はガイドさんに質問するのが大好きですから、蒸留所ツアーも1ヶ所が2時間では終わりません。それに、ウィスキーの試飲をしたら1ヶ所でも飲酒運転の許容限度に達してしまいますから、1日に何ヶ所もハシゴする計画を立ててはいけません。 市内の目抜き通り(3rd Street)からマイ・オールド・ケンタッキー・ディナー・トレイン(My Old Kentucky Dinner Train)というお食事つきの観光列車が、週末を中心に発着しています。不定期ですから、スケジュールを確認してお出かけください。機関車はディーゼル。クラーモントのジム・ビームの蒸留所の近くまで片道約10マイル(16km)を往って帰ってくるだけで、本格的な汽車の旅ではありませんから念のため。 |