★綿花取引⇒フェデックス ★キング牧師と公民権運動博物館 ★メンフィス・イン・メイとトム・リー公園 ★マッドアイランドとピラミッド ★路面電車とダウンタウンコア ★ブログご紹介
ダウンタウンは、ミシシッピー川に沿った南北のストリートと直行する東西のアベニューで仕切られています。ビールストリートだけは例外で、WCハンディがビールストリート・ブルースを全米にヒットさせたために「アベニュー」から改名して正式名になったものです。 =====≪綿花取引⇒フェデックス≫=====
北の端に近いポプラーアベニューが行政街で、中央のユニオンアベニューが経済の中心。ここには綿花博物館があり、世界の綿花の相場を仕切っていた往時の綿花取引所のフロアを見学できます。メンフィスは、1870年代の末に黄熱病が流行って一度は壊滅したのですが、井戸を掘り下水を整備して、市制を復活し繁栄を取り戻しました。ピーボディホテルは1940年代に始まった「アヒルの行進」で有名です。毎朝11時に、アヒルたちは住まいの屋根裏部屋からエレベーターに乗って降りてきて、ロビーの噴水まで赤絨毯の上を行進します。 メンフィス港の歴史的使命は終わっても、メンフィスの運輸の要衝としての役割は国際宅急便のフェデックスが引き継いでいます。メンフィス空港はフェデックスのスーパーハブ空港…UPSの母港ケンタッキー州ルイビル空港とともに国内外の航空輸送の要です。ビールストリート裏のフェデックス・フォーラムは、プロバスケットボールNBAのメンフィス・グリズリーズのホームアリーナです。フェデックスが後援するプロゴルフPGAのセントジュード・クラシックは、毎年6月にTPCサウスウィンドで開催されます。 =====≪キング牧師と公民権運動博物館≫=====
キング牧師は、1929年にジョージア州のアトランタで生まれ、1955年にアラバマ州モンゴメリーの市営バスボイコット事件以来、各地で人々を啓蒙し、公民権運動の先頭に立って活動してきましたが、1968年にテネシー州メンフィスで凶弾に倒れ39歳で亡くなりました。 スポーツや芸能界で黒人スターが活躍し、黒人大統領も誕生する現代に生きる私たちには想像しがたいことですが、当時のメンフィスでは黒人が一流ホテルに泊まるなど許されないことだったそうです。キング牧師の暗殺現場となったダウンタウン南部の粗末なモーテルは、その後買い取られ現在は公民権運動の歴史を伝える博物館になっています。 =====≪メンフィス・イン・メイとトム・リー公園≫=====
5月には、メンフィス・イン・メイというお祭があります。場所は、リバーサイド…ビールストリートの西端にあるトム・リー公園、大きな催しは4件です。 ★ビールストリート・ミュージック・フェスティバル 5月の第1日曜日を含む週末、ブルース、ロック、ゴスペル、R&B、オルタナティブ、ソウルの一流アーチストが4つのステージで3日間にわたって競演します。19世紀から続いているビールストリートのお祭。 ★インターナショナル・ウィーク ミュージックフェスティバル翌日から1週間、世界中の国々から毎年1つテーマ国を選んで、文化や食事を紹介します。1977年、初回メンフィス・イン・メイのはえあるテーマ国は日本。これまで選ばれた31ヶ国の中でも2回登場したのは、日本とオランダだけです。 ★バーベキュー料理世界選手権競技会 バーベキューもブルースやロックと並ぶメンフィス人の誇りです。フード・ネットワークやイギリスのBBCなどがテレビ中継、20ヶ国以上から250チームが参加して競う3日がかりの大イベントで、見物人も9万人。 メンフィス流のバーベキューの材料は主にブタのスペアリブ(骨付きばら肉)。カラカラになって骨から肉が崩れ落ちるほど柔らかくなるまでたっぷり時間をかけて焼き、ソースなしに燻製の味だけでもおいしく食べられるバーベキューが理想の姿です。半ば乾き始めたところで、ガーリックやパプリカ(唐辛子)、玉ねぎ粉やクミンなどのスパイスを調合した粉を塗り付けて焼きます。ソースは、トマトや酢のほか、調理する人ごと加える材料は違いますが、平均的には、あっさりめでピリッときて少し甘い味付けです。 動画()で見る有名店のバーベキュー ランデブー コーキーズ ニーリーズ セントラルバーベキュー ★サンセット・シンフォニー 5月の最終土曜日は、メンフィス・イン・メイのフィナーレの1日。昼間は地元アーチストの演奏。午後6時からは航空ショー、続いてメンフィス交響楽団とディスコバンドの競演、そして締めくくりは花火大会です。
=====≪マッドアイランドとピラミッド≫===== リバーサイドのモンローアベニュー付近から後部外輪式の遊覧船が出ています。定番は、90分のミシシッピー川観光。 リバーサイドからすぐそこに見えるマッドアイランドには、もう少し北の市庁舎付近から短いモノレールで渡ります。マッドアイランド・リバーパークにはミシシッピー川の巨大なミニチュアがありますから、裸足になって水遊びをしながらお子様と地理の勉強をしてください。
その先に見えるのは、16世紀のスペイン人探検家に名前を借りたデ・ソト橋…インターステート40号線(I-40)の片側3レーンの鉄橋です。 対岸はアーカンソー州のウェスト・メンフィス。両岸の社会は深く結びついていて、ウェスト・メンフィスのラジオ局にホストで出演するビールストリーターがいたほどです。周囲を森林に囲まれて、アーカンソー州側のメンフィス港は木材の積出港として栄えました。
橋の北には、メンフィスの名の由来を物語るピラミッド・アリーナがあります。エジプトの本物のピラミッドと単純に比べると、大きさは6番目になるのだとか…。2004年にフェデックス・フォーラムがオープンするまではメンフィス・グリズリーズのホーム・アリーナでした。その後、後継のテナント探しに苦戦していましたが、ようやく2011年11月にアウトドアスポーツ用品のバス・プロショップスが入居することに決まったようです。
=====≪路面電車とダウンタウンコア≫===== ダウンタウンではMATA(Memphis Area Transit Authority)の路面電車(トローリー)に乗れます。といっても、メンフィスの路面電車は1940年代に取り壊されてしまっていて、今の路線は1993年メインストリート線を皮切りに徐々に再構築されました。ダウンタウンとリバーフロントの観光地を巡るには便利です。車両もオリジナルのものではありませんが、ポルトガルやオーストラリア、ブラジルで使用していた中古品や、1910〜20年代にアメリカで活躍していた電車の複製品など、様々なタイプが走っているので、レトロ(懐古)電車ファンにはたまりません。
マジソンアベニュー線は、ミッドタウン方面に通じています。途中のオリンズ通停車場(Orleans Street)で降りて南に行けばサンスタジオがありますが、北に少し歩くとダウンタウンコアに出ます。ビクトリアンビレッジという古い建物の一角があって一般公開されています。 メンフィス観光について駐在員の奥様の素晴らしい旅行記がありますのでご紹介させていただきます。 2006年7月から8ヶ月間テネシー州マーフリースボロでお暮らしになった方のブログ…文中の「もーりー」はご主人の愛称のようです。 ≪ブログご紹介≫ Tennessee Days 《テネシー・デイズ》 by mori_y_sana ★Memphis(1) ミシシッピー、クラークスデイルを訪ねて ★Memphis(4) Arcade で朝食を:メンフィス最古のカフェ |