フォートワースのダウンタウン(周辺案内図)は、総合交通センターと、トリニティ鉄道急行の終点 T&Pステーション…1931年に建設されたアールデコ様式の美しい建物の周辺です。総合交通センターには、ダラス経由でシカゴとロサンゼルスを結ぶテキサスイーグル号が停まりますが、それとは別に北のオクラホマシティに向かうハートランド急行(Hertland Flyer)も発着しています。
=== ≪ダウンタウン≫ === ダウンタウンの繁華街サンダンススクエアの名は、映画「明日に向かって撃て!」に登場する列車強盗ワイルドバンチ一味のサンダンス・キッドから拝借したものです。別に鼠小僧のような義賊ではないのですが、アメリカの西部では、保安官や警察を敵に回して逃げ回った犯罪者が時に喝采を浴びることがあります。
フォートワースは、テキサスに鉄道が通じる前の時代からキャトルドライブ(カウボーイが牛の群れを追い立ててカンザスやネブラスカの鉄道駅に連れて行く旅)の主要ルートの一つでした。サンダンススクエアの建物の壁画()にもキャトルドライブの情景が描かれています。 ダウンタウン西のカルチュラル・ディストリクト(周辺案内図)には、美術館や博物館が集まっています。その中、フォートワース植物園には日本庭園がありますので、ぜひお立ち寄りください。 === ≪カウボーイとストックヤーズ≫ ===
1876年に鉄道が開通し、フォートワースはキャトルドライブの通過点から、キャトルドライブの終点に変容しました。テキサス中のカウボーイが牛の群れを率いてきて、フォートワースに貨車に載せて出荷するようになったのです。
その後、冷蔵車が普及するにつれ、次第に食肉加工されて出荷されるウシの割合が増していきます。駅の周辺には食肉加工場とともに家畜置き場が増え、1890年に統合されてストックヤーズ(周辺案内図)が誕生しました。 ストックヤーズは、ウシのほか、ヒツジ、ブタ、ウマを取引する大市場に成長し、1950年代にトラック輸送が鉄道輸送に取って代わるようになるまで繁栄を続けます。フォートワースでは、飼料穀物倉庫や家畜用製剤などの関連産業も発展しました。
今日のストックヤーズは、一つのテーマパークのような観光名所になっています。西部劇さながらの街並み、カウボーイのガンプレー・ショー、ロデオ、馬車、乗馬、、迷路、世界一のカントリーミュージック酒場…かつては牛を運んだ鉄道も、観光列車グレープバイン・ビンテージ鉄道と改名して人気アトラクション生まれ変わりました。 === ≪ビンテージ鉄道≫ === 観光列車は、昔、「コットンベルト鉄道」と呼ばれたサザンパシフィック鉄道の線路を走って、グレープバインという郊外の町との間を往復しています。 グレープバインは、名前の通りワイナリー・ツアーが楽しめる行楽の町。白人が入植する以前から、野生のブドウが繁殖していました。人造湖のグレープバイン湖は釣りのメッカで、巨大リゾートホテルのゲイロード・テキサンからは、水陸両用車の「ダックライダーズ・ツアー」も出ています。 空港のそばですから、ダラス-フォートワース観光に訪れる旅行者の宿泊にも便利で、ゲイロード以外にもウォーターパークリゾートのグレートウルフ・ロッジなど数多くのホテルやアウトレットモールのグレープバインミルズがあります。 |