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2008年9月15日(第27号)

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小切手の使い方について疑問にお答えします

 落としても盗用されない裏書き(サイン)の仕方

  日本人同士で小切手をやり取りする機会は少ないかもしれませんが、お給料は自動振込みでも、会社から経費のお支払いを小切手で受け取るケースはないとも限りません。大事な小切手を落として、見知らぬ他人に使われてしまったらたいへん…どうしたら小切手の盗用を防ぐことができるのか、難しくはありませんから、しっかり勉強してください。

 まず基本は、銀行で入金するときに小切手の裏にするサイン。日本では「裏書き」=アメリカではエンドースメント(Endorsement)という行為ですから、トラブル時に備えて名前を覚えておきましょう。買物をしたら、小切手の表の受取人欄に代金を支払う相手の名前を書くのは、皆さん、ご存知ですね。

≪安全な裏書きの例≫

 ENDORSE HERE

For Deposit Only

署名(皆さんのサイン)

 

 

 

 

DO NOT WRITE, STAMP, OR SIGN BELOW THIS LINE

 

 小切手の裏の「裏書き欄」に、受取人が署名すると、お金を受け取る権利が他人に譲渡(transfer)されます。皆さんが口座に小切手を入金するときに「裏書き欄」に署名するよう銀行が頼むのは、皆さんの銀行が小切手振出人(発行した人)の取引銀行にお金を請求する際に正当な権利者であることを証明しなければならないからです。

(注)アメリカの銀行は、裏書きなしでも入金することがあるかもしれません。

 小切手は、小切手振出人の取引銀行に送られ、お金は小切手振出人の口座の残高を引き落として皆さんの取引銀行に支払われます。通常、小切手を入金しても、銀行が全額をその場で払ってくれないのは、小切手支払人の銀行からお金が送られてくるのに日数がかかるからです。

 ところが、小切手を換金する場所は銀行だけではありません。気をつけてみると、チェック・キャッシング(Check Cashing)と呼ばれる(日本で言えば「サラ金」)お店が街のあちこちにありますが、このようなお店では身分証明書さえ見せれば手数料を取って小切手をその場で換金してくれるのです。署名が本人のものかどうかは、小切手を受け取った人が(それなりの)確認をするだけで法律上はパス。大都会では偽造の運転免許証だって出回っているようですから、悪い他人の手に渡ったら…くわばらくわばら。

 でも、心配ご無用。これを防ぐには、裏書きの署名の上に「For Deposit Only=口座入金のみ」と書き込むだけで十分です。このように書くだけで、サラ金が「いちげん」のお客さんに小切手を換金してあげることができなくなります。小切手を拾った人が自分の銀行口座に入金した上で引き出すことは可能ですが、これでは必ず足が付いてしまいます。

 一番いいのは、小切手を受け取ったら、その場で「For Deposit Only」と書き込むことです。署名は銀行で入金するときまで放っておく方が、より安全です。トラベラーズ・チェック(旅行者小切手)の場合は特に気をつけましょう。トラベラーズ・チェックには署名欄が二つありますが、一つは銀行に登録してある署名鑑のようなもの…皆さんの署名のサンプルですから、サンプル側には必ず署名しておいて、もう一方(カウンターサイン)の欄は買物のお支払いの際に店員さんの目の前で署名するのが鉄則です。

 日本では、(「線引き」と言うのですが)小切手の表面に二本線を引けば「For Deposit Only」と同じ効果のある行為になります。アメリカでも、法的には同じ規定があるようですが、「線引き」は世間で知られていないので当てにするとトラブルになるそうです。

 裏書き欄に三本線があるのは、裏書きの下に裏書きすると、人から人に小切手を譲ることができるからですが、スペースが狭ければ、線を気にしないで、のびのびと署名しても特に問題はありません。

 小切手をなくしてしまったら、小切手の振出人に再発行をお願いしましょう。相手に手数はかかりますが、(たまに郵送中に紛失するケースもあり)アメリカでは許される話です。紛失した経緯や金額にもよりますが、他人に使われるリスクが高ければ、振出人から取引銀行にストップ・ペイメント(Stop Payment)を依頼して当該小切手を無効にするようお勧めします。ストップ・ペイメントの手数料はただではないので、なくして迷惑をかけた人が負担するべきでしょう。

 蛇足ですが、チェック・ブック(小切手帳)をまるごと落としたらたいへんです。いつでもどこでも気楽に持ち歩くのは少し考えものかもしれません。

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