ドライノーズの季節…点鼻スプレーの副作用に要注意
お勧めは生理食塩水スプレーや「ネティポット」!!
前列左から処方薬2種と生理食塩水スプレー
後列はネティポットと袋入りの「生理食塩水の素」 |
今年も、春先から秋まで各種の花粉に悩まされた方も多いことでしょうが、花粉症の季節が終われば、続いて冬の乾燥によるドライノーズの季節が始まり、最悪の場合は、1年を通じて鼻炎に悩まされる運命です。
ところで、その鼻づまりを手軽に解消してくれるのが点鼻スプレー…あのスッキリ感を味わうと、次から癖になりそうですが、日本の製品でも、アメリカの製品でも常用すると、反対に鼻炎を悪化させてしまうおそれがありますから気をつけてください。
アメリカで処方箋なしで買える点鼻スプレーには、オキシメタゾリン系のアフリン、ビックス・サイナックスとフェニレフィリン系のネオ-シンフェリン、ドリスタンがありますが、これらは、充血して腫れた鼻腔の粘膜の血管を収縮させることにより鼻づまりを解消させる薬です。
風邪をひいたときの一時的な鼻づまりにはお勧めですが、アレルギー性鼻炎やドライノーズ対策で常用すると、粘膜が厚くなり鼻炎は逆に悪化してしまいますから気をつけましょう。スプレーの効能書きに書かれている1日の使用頻度を守り、長くても1週間を越えて使ってはいけないそうです。
処方薬としては、アレルギー性鼻炎にも効く抗ヒスタミン剤と副腎皮質ホルモン系の点鼻スプレーがあります。
ところで、スーパーやドラッグストアの薬棚に、高価で小さな点鼻スプレーが並ぶ中、一つだけ安くて特大の製品が置かれているのをご存じですか?「サリーン鼻スプレー」と書いてあっても、英語の達人でなければ「Saline」が「生理食塩水」だとは気がつきませんね…鼻腔にたっぷり水分を与えるだけのスプレーでも、ドライノーズには効果があります。特別な薬剤が入っているわけではありませんから、好きなだけ何度でもスプレーしてかまいません。
つまり、わざわざ生理食塩水のスプレーを買わなくても、鼻に向けて何かで水をスプレーすればよいのです。でも、どうせなら、人間の血液と濃度が等しい約0.9%の食塩水をお使いください。もちろん、水は清潔でなければいけません。
さらに、この種の健全な鼻炎対策には、より徹底した治療法があります。「ネティポット(Neti
Pot)」をご存じですか?古代インドで始まった医療器具。
左の動画をごらんください。ネティポットは、一方の鼻の穴に水を注ぎ込んで、反対の鼻の穴から水を流し出す…ちょっと宴会芸のようですが、花粉症対策には意外に効果があります。
ネティポットは、袋入りの「生理食塩水の素」とセットで売られています。皆さんも、時々、お鼻を水掃除してみませんか?最初は、鼻の奥にツーンときますが、すぐに慣れて、やみつきになる人もいるようですよ。
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