ホリデイシーズンのお洒落で温かいデザート
フランベ(炎の料理ショー)でクレープシュゼット
書くのが苦手というので代筆しますが、このコーナーは私の妻=満里の担当です。テレビでもインターネットでも美味しそうなお料理のレシピが氾濫していて、もう結構という気もしますが、このコーナーでは、満里が北米生活20年の間に先輩や仲間の駐在員の奥様やアメリカ人の友達に聞いて覚えた「アメリカで暮らす日本人」にお勧めのレシピを紹介します。
フランベ
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鉄板焼きでは、シェフがライターで火をつけてアルコールがボッと燃え上がるシーンが見せ場ですが、お料理用語では、これを「フランベ」と呼ぶそうです。
今回ご紹介するクレープシュゼットも、「フランベ」でオレンジソースの甘さと香りを増したクレープのデザート…ホリデイシーズン用ですから、少し面倒でも、味にはこだわりのレシピにしました。
家庭では、食卓で火をつけるわけにもいきませんから、キッチンにご家族を集めて、炎が燃え上がったら盛大に拍手してもらいましょう。周りの照明を落としたら、炎があざやかに浮かび上がって何となくクリスマス気分。
英語のウィキペディアによると、「クレープシュゼット」は、有名なお菓子職人のアンリ・シャルパンティエさんが、1895年にイギリスのエドワード7世(当時は皇太子)のために作ったのが最初。シュゼットは、連れのスザンヌ王女の名(フランス風の呼び名)とのことですが、エドワード7世にスザンヌというお嬢さんはいなかったようですから、数多い愛人の一人だったのかもしれません。
レシピは、(詳しく手順を説明したせいで)難しそうに見えますが、誰にでも上手にできるお菓子です。バターと果汁は、丁寧に混ぜても、多少は分離してしまいます。熱して融ければ、いい具合に混じりますから、心配しないでください。
e-レシピ第41回「フランベ(炎の料理ショー)でクレープシュゼット」
===============≪材料≫================
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クレープ6枚分(外径20cmフライパン)
小麦粉
200cc…日本サイズ1カップ
砂糖
小さじ1杯, 塩 少々
牛乳
200cc…日本サイズ1カップ
卵
Lサイズ 1個, バター 大さじ1杯
シュゼットソース
バター
100g
粉砂糖(Powdered
Sugar) 100g
オレンジ
1.5個, レモン果汁 少々
ラム酒(またはブランデー)
50cc
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==============≪作り方≫===============
【クレープ生地を作る】
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クレープ用バター大さじ1杯を電子レンジで融かす。シュゼットソース用バターも、冷蔵庫から出し室温で戻しておく。
A
小麦粉200ccを、ボウルの中にふるい入れる。
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B
砂糖小さじ1杯を加える。
C
塩少々(2つまみほど)を加える。
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D
牛乳200ccを加える。
E
ときほぐした卵を加える。
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F
あらかじめ融かしておいたバター大さじ1杯を加える。
G
泡立て器でよく混ぜ、ダマダマがなくなりスムーズになるまでかき混ぜる。
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H
ラップをかけ、冷蔵庫で30分から1時間寝かせる。前の晩から寝かせておけばベター。
【シュゼットソース】
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オレンジ1個半の果汁を絞る(170〜180t)。
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(一口メモ)
生地を十分に寝かせない(放置しない)と、粉と水と油の成分が一体化せず粉っぽいクレープができるおそれがあります。
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A
オレンジ果汁をこす。
B
オレンジの皮を少しおろして果汁に加える。
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C
粉砂糖100gを計量する。
D
あらかじめ室温で戻しておいたバターをボウルに入れて木杓子(しゃくし)でこねる。軽く電子レンジにかけると楽だが、液体状に融かさないよう注意。
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E
約半分の粉砂糖を加え、
F
こね合わせる。
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G
残りの粉砂糖を加え、しっかりこね合わせる。
H
オレンジ果汁を、なるべく分離しないよう、丁寧に少しずつ混ぜ合わせる。
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I
レモン果汁を少し絞り入れ、もう一度混ぜ合わせる。
【クレープを焼く】
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フライパンを中火で熱し、温まったら油を少し落として、ペーパータオルでフライパンに薄くなじませる。
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A
小ぶりのオタマなら1杯分の生地をフライパンに取り、
B
フライパンを傾け薄焼き卵を焼く要領で均等に伸ばす。
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C
30秒ほど火を通し、フチがパリッとして真ん中も乾いてきたら、菜ばしでつまんで裏返す。
D
さらに15〜20秒ほど火を通し、お皿に取る。
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E
(まだ固まり気味の)シュゼットソースを、大きめのフライパンに取り、
F
その上に、向きを揃えて、4つ折にしたクレープを並べる。
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G
フライパンをやや強めの中火で暖め、くつくつしてきたら弱火にし、クレープに味がしみ込むまで、ソースを時々かけて煮る。
H
隣のコンロを使いラム酒50ccを中火で暖める。片手に料理用ライターを用意。
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(一口メモ)
お酒を煮込んでしまうと、アルコールも香りも吹き飛んでしまいます。小指を入れて、ほんのり温かみを感じるくらいで十分です。
I
逆の手に鍋を持ち、フライパンのクレープの上にラム酒を一気に空け、ライターで着火する。
J
火がついてアルコール分が燃え、出来上がり。
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(一口メモ)
さほど危なくはありませんが、周りに燃えやすいものを置かないとか、小さなお子様は見張っておくとか、常識的な注意はしてください。あわてなくても火はつきます。
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