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2012年1月15日(第67号)


北アメリカでは「家族の絆」を強くする日

 バレンタインは一家で手作りチョコレートケーキ

 書くのが苦手というので代筆しますが、このコーナーは私の妻=満里の担当です。テレビでもインターネットでも美味しそうなお料理のレシピが氾濫していて、もう結構という気もしますが、このコーナーでは、満里が北米生活20年の間に先輩や仲間の駐在員の奥様やアメリカ人の友達に聞いて覚えた「アメリカで暮らす日本人」にお勧めのレシピを紹介します。


Valentine's Day

20世紀初頭のバレンタインカード

 最初のバレンタインデーカードが印刷されて発売されたのは1797年のイギリス。素敵な愛の言葉を綴れない男たちには便利な手抜きラブレターとの一面もありましたが、男女関係が厳しい時代に、匿名ならきわどい告白もできるので重宝されたそうです。

 その後、花屋さんやチョコレート屋さん、宝石屋さんが便乗して、世界各地で、それぞれにバレンタインデーの風習が進化していきました。

 現代のアメリカでは、毎年1億9千万枚のバレンタインカードが売れるそうですが、夫婦や恋人が交換するのは約半分で、残りは両親や子どもが交換するカード。北米のバレンタインデーは、家族でカードを交換して「家族の絆」を強く深くする日ですから、お子様を交えて、手作りのチョコレートケーキを制作してみませんか?

 日本ではケーキ作り用のチョコレートチップを手に入れるのがたいへんで、板チョコを刻んで使ったりして手間ですね。北米では、スーパーのベーキングコーナーに置いてありますから、お菓子コーナーのチョコレートチップと混同しないように気をつけてください。ケーキ用のチョコレートチップ(Baking Pieces)は、お菓子用より小粒でとけやすくケーキ作りに向いています。「ビター」と「セミスイート」と「ミルク」の3種類。

 ココアが入るとスポンジは固めになりますから、チョコレートケーキをふっくら仕上げるには、ケーキ種に粉とココアを加えてからオーブンに入れるまでのスピードが肝心です。丁寧に、こね過ぎてはいけません。

 焼き時間も、普通のスポンジを焼くときよりビミョーです。オーブンには、オーブンごとに癖がありますから、時計と温度計に頼らずに、最後はご自分の目で確かめましょう…ただし、焦ってケーキがふくらんでいる最中にオーブンを開けては台無し。ふくらみかけたケーキがしぼんでしまうので要注意です。


アメリカ生活・e-レシピ第43回「バレンタインは一家で手作りチョコレートケーキ」

=============≪材料≫==============

スポンジ

卵 3個 砂糖 100~120g 小麦粉 200g

生クリーム 250cc ベーキングパウダー 10g

ココア 100cc バニラ 少々 バター 25g

ガナッシュクリーム(表面のデコレーション)

料理用チョコレートチップ 50g 

生クリーム 50cc 粉砂糖 少々

チョコレートホイップクリーム(ケーキ中央)

生クリーム 150cc 砂糖 20g

バニラ 少々 ココア 大さじ 1½

============≪作り方≫============

【スポンジを作る】

@ 二段にセットしたオーブンラックの下段に蒸気発生用の水を張った天板を置く。400℉(204℃)に予熱しておく。

A (取外し可能なら)ケーキ型の底で、パーチメントペーパーの切り取り線を描く。


お料理のヒント》 パーチメントペーパー⇔ワックスペーパー

 昔は焼き菓子作りといえばワックスペーパー(Wax Paper)でしたが、最近は北米でもパーチメントペーパー(Parchment Paper)を利用する人が増えてきました。パーチメントペーパーは不溶性植物繊維のセルロースを使った密度の高い耐熱紙で、日本のクッキングシート(クッキングペーパー)のように表面にシリコンなどをコーティングしたものも売られています。ワックスペーパーは、焦げた臭いがお菓子についたり、最悪の場合は発火のおそれもあるのが難点です。


B ケーキ型の底に貼るペーパーを、切り取り線で、円形に切り抜く。内側の側面に貼るペーパーも切って用意しておく。

C 刷毛で、型底にサラダ油を塗り、ケーキ型に戻す。側面にもサラダ油を塗る。


D ペーパーをケーキ型の底と側面に貼る。

E 卵は大きめのボウルに割り入れ、材料(砂糖、生クリーム、小麦粉、ベーキングパウダー、ココア、バター)を計量しておく。


F 小麦粉とベーキングパウダーを合わせ、ふるっておく。

G バター25gを電子レンジでとかす。


H ハンドミキサーで卵を泡立て、砂糖半量を加えて、さらに泡立てる。

I 残り半量の砂糖を加え、白っぽくなるまで約3分泡立てる。

(注)ここまでは、しっかりかき混ぜる。後は、必要最小限。


J あらかじめふるっておいた粉を加え、ハンドミキサーで混ぜる。

K ココアを加え、さらに混ぜる。

(注)粉やココアは飛び散りやすいので、少量ずつ加えながら、かき混ぜる。


L 全体にムラがなくなるまでかき混ぜる。

M バニラ少々と、


N 溶かしバターを加え、ハンドミキサーで混ぜる。

O 出来上がったケーキ種を、ケーキ型に流し込む。

(注)中央にフォークなどで筋をつけておくと、焼き割れ防止になる。


P ラックの下段に水を置き400℉(204℃)に加熱したオーブンにケーキ種を入れる。

Q 約30分で(串を刺して何もついてこなければ)焼き上がり。固く絞った布巾をかけて冷ます。


【ケーキ中央のクリーム】

@ 冷めたスポンジを、半分に切る。

(注)後で切断面を合わせるので、目印にようじを刺しておくとよい。

A 生クリームをハンドミキサーで泡立て、2~3回に分けて砂糖を入れ、さらに泡立てる。


B ココア大さじ1½杯を加え、

C 固く角が立つまで、泡立てる。


D 半切りにしたスポンジのそれぞれの切断面にクリームを塗る。

【表面のクリーム】

@ 水でぬらし、固く絞った布巾を用意しておく。チョコチップ50gを耐熱器に入れ、生クリーム50ccを加える。

 


A 電子レンジで、チョコレートがとろけるまで加熱する。

(注)1380ワットの電子レンジで30秒。日本製品なら2~3倍。

B 一度開けて、スプーンでかき混ぜてから、さらに10秒加熱。


C ぬれ布巾の上に器を置いて、かき混ぜながら冷やし、適当なとろみにする。いつまでもゆるければ、もう一度布巾を水で冷やして繰り返す。

D スポンジに、クリームをたっぷりかける。最後に粉砂糖を振って出来上がり。


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