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2012年4月15日(第70号)


4月

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23日

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11日

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歴史的幼児失踪事件の再捜査は遺体見つからず

ジュリー・アンドリュースが書いた童話

ジョージア州女子大生が人食いバクテリアに感染

JPモルガン・チェース銀行が20億ドルの損失

 アメリカの現地ニュースの中から、日本人に興味深い話題を選んでいます。

 アメリカ生活を存分に楽しむには、現地マスコミの報道に接してアメリカ文化を理解することも大切な要素です。日本人コミュニティの外に出ないと、時には暮らしの中で重要な情報を聞き漏らしてしまうこともあります。

 このコーナーでは、毎月、現地マスコミの動画ニュースの中から日本人の皆さんに身近な話題を選んで、日本語解説付きでごらんいただきます。


4月23日…歴史的幼児失踪事件の再捜査は遺体見つからず

4月21日…ジュリー・アンドリュースが書いた童話

5月11日…ジョージア州女子大生が人食いバクテリアに感染

5月11日…JPモルガン・チェース銀行が20億ドルの損失


4月23日…歴史的幼児失踪事件の再捜査は遺体見つからず

 今から33年前の朝、ニューヨークのソーホー(SoHo)地区で、スクールバスに乗ろうとアパートを出た当時6歳のエータン・ペーツ(Etan Patz)少年が、忽然と姿を消してしまう事件が起きました。ソーホーは今でこそブティックやレストランが軒を連ねる繁華街ですが、その昔は倉庫街。60〜70年代には芸術家の町として世間に知られるようになってきていたものの、まだまだ人通りの寂しい街並みだったようです。

 エータン・ペーツがエンジェル・フェース(天使のような顔立ち)だったことも手伝い、この事件は、幼児の安全に関する全米の世論を喚起しました。失踪した幼児の写真を牛乳の紙パックに印刷する公開捜索の手法も、この事件を機に始まったそうです。様々な幼児保護の法令が制定され(⇒アメリカの育児と教育・e-百科)、後に、レーガン大統領は、エータン・ペーツが消えた5月25日を「全米失踪幼児の日」に指定しました。

 捜査線上には有力な容疑者が浮かびましたが、決め手のないまま月日が過ぎていきました。両親は元の住所に留まり、電話番号も変えずに、今でもエータン・ペーツの帰りを待っています。

 ところが、4月20日、事件に新たな展開がありました。近所の大工の地下室に、エータン・ペーツの遺体が塗り込められているのではないかという疑いで、FBIの捜査が実施されたのです。しかし、結果は空振り。一目で遺体の痕跡と断定できるような証拠は発見されず、鑑識の科学分析の結果を待つことになっています。


4月21日…ジュリー・アンドリュースが書いた童話

 「メリー・ポピンズ」や「サウンド・オブ・ミュージック」で有名なジュリー・アンドリュースも今や76歳になりましたが、相変わらず若々しく、最近は映画「プリンセス・ダイアリー(邦題プリティ・プリンセス)」シリーズで活躍しています。

 ジュリー・アンドリュースは童話作家としても著名で、CBSの「モーニングコーヒー」にゲスト出演し著作「The Very Fairy Princess」の紹介をしていました。


5月11日…ジョージア州で女子大生が人食いバクテリアに感染

 ロープに滑車でぶら下がって谷を渡るジップライン(Zip Line)という遊びがありますよね。アトランタ西方のリトル・タラポサ川で、女子大学院生のエイミー・コープランドさんが、自家製のジップラインから落ち、怪我をした足の傷口からいわゆる「人食いバクテリア」に感染して重体になっています。左足は組織の壊死が拡がり既に失いましたが、今後、右足と手もあきらめないといけなくなるかもしれません。

 「人食いバクテリア」には何種類もありますが、水温が高く低塩分の川や河口を好むビブリオ・バルニフィカス菌やアエロモナス菌は、メキシコ湾岸一帯に広く繁殖しています。エイミーさんがニュースになったのは発症例が極めて少ないからですが、致死率は7割とも言われていますので、十分ご注意ください。

 水温が20℃を超える時期に生の魚介類を食べて感染するケースもありますが、健康な人の発症リスクは高くありません。肝臓疾患患者やステロイド剤・鉄剤を使用している人、アルコールを大量に飲む人に重症化の危険度が高いそうです。


5月11日…JPモルガン・チェース銀行が20億ドルの損失

 ウォールストリート紙の報道で、「ロンドンの鯨」と呼ばれるトレーダー(金融商品の売買をする担当者)が市場で大きな賭けに出ていると伝えられたのは4月5日のことでしたが、JPモルガン・チェース銀行は、5月10日、過去6週間に市場取引で20億ドルの損失が生じ、損失はさらに拡大する可能性があることを認めました。

 昔の金融市場は、ローンの貸借と通貨や債券・株式の売買でしたが、80年代にローンを縦に切ったり横に切ったり加工して売買するようになり、次第に市場はギャンブル化していきました。金融機関のトレーダーも、とんでもなく高額のボーナスを得るようになる一方で、リーマンショック後には銀行が公的資金で救済される事態になり、金融機関のモラルが問われている今日の状況です。

 そんな中で、JPモルガン・チェース銀行は比較的堅実な経営をしていると評価されていただけに、今回の巨額損失が市場に与えたショックは絶大です。