バット(尻)とシャンク(すね)はどちらがうまい?
ホリデーシーズンにわが家で焼く生の骨付きハム
書くのが苦手というので代筆しますが、このコーナーは私の妻=満里の担当です。テレビでもインターネットでも美味しそうなお料理のレシピが氾濫していて、もう結構という気もしますが、このコーナーでは、満里が北米生活20年の間に先輩や仲間の駐在員の奥様やアメリカ人の友達に聞いて覚えた「アメリカで暮らす日本人」にお勧めのレシピを紹介します。
図のように骨が入っています。 |
もうすぐハロウィーン。早いもので、来月は感謝祭(サンクスギビング)です。ホリデーシーズンのご馳走といえば、ターキーや鶏のローストを思い浮かべられるかもしれませんが、アメリカ人は生の骨付きハムをオーブンで焼いて食卓を飾るのも好きです。
中には、シロップでハムの肉に味付けするところから始めるご家庭もありますが、私たちは、今のところ、生のハムをオーブンで焼くだけで満足しています。
骨付きハム(ボーン-イン・ハム)というと、スライスしたハムやボンレス・ハムのイメージが邪魔して、奇異に思われる方がおられるかもしれませんが、「ハム」は、本来、ブタのお尻から後ろ足にかけての部位を塩漬けした肉のことです。
生の骨付きハムは、普通、モモで半々にカットした形態で売られています。尻に近い方がバット(Butt)で、すねに近い方がシャンク(Shank)…今度私たちが買ってきたシャンクは7.3ポンド(3.3kg)です。蒸し焼きにするため、オーブンの下の段に水を入れたトレーを置く関係で、ハムを置くスペースが広く取れませんから、あまり大きすぎると面倒です(余談ですが、たったの15ドルでした)。
バット(尻ともも)とシャンク(ももとすね)とどちらがよいかというと、味ではコラーゲンたっぷりのバット。特に腰骨の周りが美味しくて、犬が骨にしゃぶりつく気持ちがよく分かるようになります。ただし、腰骨の周りは切り分けにくいのが難点。味は少しあっさりめでも、シャンクの方が切って盛り付けるのには楽です。
皆さんに納得して見ていただけるように、骨を残して盛り付けました。焼くのは楽ですが、切るのがたいへんですから、包丁をすべらせてケガをなさらないようくれぐれも気をつけてください。量が多いので、写真のお皿に盛り付けたのは、調理したハム全体のわずか半分くらいです。
わが家で好評のジャガイモのバターソテーなど副菜のレシピも添えておきました。
e-レシピ第51回「ホリデーシーズンにわが家で焼く生の骨付きハム」
==============≪材料≫===============
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生の骨付きハム(Fresh
Bone-In Ham)
【副菜】
ジャガイモ
3個
ベビーキャロット
適量
缶詰のパイナップル
適量
バター、塩、コショウ、砂糖
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==============≪作り方≫==============
【ハムの焼き方】
写真は、シャンクのモモの断面…右の方に骨が見える。
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オーブンを、華氏350度(177℃)に予熱しておく。天板にアルミホイルを敷き、断面を下に向けてハムを置く。
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A
上から、アルミホイルをかぶせる。
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B
ハム全体を、すっぽり覆う(アルミホイルは1枚でなくてよい)。
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C
ハムを華氏350度(177℃)に予熱したオーブンに入れる。
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D
下段に、水を張った天板を置いて焼く。途中、水の量をチェックし、足りなくなっていたら追加する。
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E
ポンド当たり18分の計算で焼き、ハムを取り出して調理温度計を刺す。針が、華氏148度(65℃)以上を示したら焼き上がり。
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F
10分以上置いて少し冷めてから切り分ける。様々な切り分け方があるが、最初に断面側から包丁を入れて、肉の塊に沿って切り分けると楽。
表面は冷めていても、中から熱い肉汁が吹き出てくることもあるので火傷に注意。包丁を滑らせないようくれぐれも注意。
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【ジャガイモのソテー】
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ジャガイモを半切りにして耐熱皿に置き、少量の水を注ぐ。
A
カバーやラップをして
電子レンジにかける。串がスッと通るまで柔らかくする(1200Wでも10分以上)。
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B
よく冷ましてから適当な大きさに切り、
C
バターを溶かしたフライパンに並べ、両面こんがりと焼き色がつくまで焼く。
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D
キツネ色に焼きあがったらボウルに取り、
E
まんべんなく塩コショウする。
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【ニンジンのグラッセ】
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ベビーキャロットを小ナベに入れて火にかけ、水をヒタヒタに注ぎ、砂糖と塩を一つまみずつ加える。
A
小指の先ほどのバターを落としてフタをする。弱めの中火で柔らかくなるまで煮る。
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【パイナップルのソテー】
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温めたフライパンにバターを溶かし、
A
パイナップルを並べてあまり動かさずに両面に焦げめがつくまで焼く。
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