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2013年4月15日(第82号)


「銃」でなく不幸中の幸い…ヒューストン無差別刺傷

 性差別?アメリカ大統領は美人を褒められない

 アメリカ生活を存分に楽しむなら、たまには現地マスコミの報道を通じて、ナマのアメリカの日常に触れてみませんか。このコーナーでは、毎月、現地マスコミの動画ニュースの中から皆さんのご興味をひきそうな話題を選んで、日本語解説付きでごらんいただきます。


4月9日  「銃」でなく不幸中の幸い…ヒューストン無差別刺傷

3月27日 連続殺人鬼の第一被害者の身元が24年ぶりに判明

4月4日  性差別?…アメリカ大統領は美人を褒められない

4月5日  アメリカのマスコミも「北朝鮮の脅威」を連日報道!!


4月9日 「銃」でなく不幸中の幸い…ヒューストン無差別刺傷

File:X-Acto-knife.jpg

X-Acto Knife

 ヒューストン郊外のローンスター短大(コミュニティ・カレッジ)で、白昼わずか4分間に、14人が顔や首に刃物で切り付けられ、うち2人は重体です。

 犯人は20歳、孤独で耳が不自由な短大の学生でした。8歳の頃から人殺しを夢想していたと自供していますが、実際、事件後には満足気に微笑んでいるように見えたという目撃者の証言もあります。

 それにしても、今回の犯行に使われた凶器は文房具用の刃先の短いカッターナイフ。すぐにナイフがこわれ、別の学生が犯人にタックルして凶行が短時間で終わったのは不幸中の幸いですが、逆に、こんなもので多数の人々が大ケガを負った事実に、多くのアメリカ人が衝撃を受けています。

 昨年はアメリカで銃の乱射事件が続発し、12月にはコネチカット州の小学校で1年生の児童と先生26人が犠牲となる事件で締めくくられる史上最悪の年でしたが、その流れは今年に入っても止んでいません。ローンスター短大では、別のキャンパスで、1月に3人が負傷する銃撃事件があったばかりです。

 大方の世論は、今回のような事件に、より恐ろしい凶器が使われないよう銃規制を強化しようというものですが、YouTubeの投稿の中に、「それ見たことか。銃を規制しても、惨劇は防げないぞ。」と男がわめく動画がありました。情けないことです。


3月27日 連続殺人鬼の第一被害者の身元が24年ぶりに判明

 最近は、日本でもアメリカでも、過去のコールドケース(迷宮入り事件)を科学的に再捜査する手法が進歩してきましたが、今回は、1989年から4年間に推定17人の売春婦を殺害した「ロングアイランドの連続殺人鬼」の犠牲となった女性の身元が24年ぶりに判明しました。

 日本がバブル景気に沸いていた1980年代の末、マンハッタンのロワー・イーストサイドは、手軽に麻薬とセックスを買える場所として知られていました。1本20ドルの麻薬を打つ金ほしさに、売春婦がたむろして車上の男たちに拾われるのを待っていた時代です。

 殺人鬼ジョエル・リフキンが捕まったのは1993年。ニューヨークのロングアイランドで、ハイウェーパトロールの警官がナンバープレートのない不審なトラックを追って捕えてみると、荷台から腐乱死体が発見されたという劇的な幕切れでした。

 リフキンは、公判で立証された9人の殺人の罪で通算203年の懲役刑に服していますが、自供により、1989年にニュージャージー州のゴルフ場で見つかった首が、一連の事件で最初に殺された被害者のものと考えられてきました。

 被害者を特定したのは、頭蓋骨に肉付けして生前の顔を復元する技術です。ニューヨーク周辺の失踪者の記録から復元した顔にそっくりな女性を探し出し、その両親とDNAを照合してみると、見事に一致したというわけです。

 初動捜査は、リフリンから聞き出した被害者の名前が本名でなかったために振り回されました。被害者の親族が警察に失踪届を出したのが2001年で、1995年に被害者を見かけたという誤った情報があったのも、身元特定を難しくした原因の一つです。

 ところで、「ロングアイランドの連続殺人鬼」には2代目がいます。ロングアイランドの海岸で、2010年12月に4体、翌年の11月に6体の遺体が見つかり、そのほか別に見つかった4体も含め、最大14人が同一人物に殺された可能性があるとのこと。こちらは皆目手がかりがなく、現在も捜査続行中です。


4月4日 性差別?…アメリカ大統領は美人を褒められない

 オバマ大統領が、カリフォルニア州司法長官の美貌を褒めただけで、「性差別主義者」と非難されてしまいました。すぐに謝罪して、大きな失言事件とはなりませんでしたが、アメリカはなかなか難しい国です。

 褒めた相手が美貌を売り物にするハリウッド女優だったら問題にならなかったことでしょうが、今回は、司法長官を行政官としての能力に無関係な外見で評価したということで批判されました。

 あるいは、黒人が白人の女性に色目を使うなどけがらわしいというので、難癖を付けようとした白人至上主義者がいたかもしれません。

 言葉遣いには慎重なオバマ大統領にしては珍しい失敗で、「飛び抜けて美しい司法長官(by far best looking Attorney General)」との言い回しからしてオトコの本音と受け止められても言い訳はできません。本当に怒ったのは、司法長官ではなく、奥様のミシェル夫人だったに違いありません。


4月5日 アメリカでも「北朝鮮の脅威」が連日報道されています

 国際ニュースといえば、どの国でも同じ話題が報道されているように思われがちですが、日本でも、中南米やアフリカのニュースが軽んじられているように、アメリカでも日本を取り巻く極東情勢が伝えられることは、あまり多くありません。アメリカ人にとっては、親族や知人が派遣されて戦っているアフガニスタンの戦況の方が常に重要です。

 でも、今回は様子が違います。金正恩の執拗な脅しに、アメリカのマスコミも、最近は連日のように北朝鮮情勢を伝えるようになってきました。コンパクトに編集されているので、進展がないのに同じ話を繰返し伝える日本のニュースより分かりやすいところもあります。