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2015年10月15日 (第112号)

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日本の鬼怒川決壊も、東のカロライナ洪水も600o級降雨

  ところが、ロサンゼルス北方では100oで泥の海

 9月10日、台風17、18号による50~100年に一度の豪雨で鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市の東半分が水没したのは、まだ記憶に新しいところですが、10月に入り、アメリカの東と西でも、千年に一度の降雨で、大水害が発生しました。

 このうちロサンゼルスから車でわずか1時間の乾燥地帯で起きた水害は、泥が溶岩流のように山肌を下ってくる異形の洪水で、アメリカ大陸のバラエティに満ちた地形を知っていただく上でも、皆さんに、ぜひ動画でご紹介しようと思いました。

+++++ 10月4~5日 カロライナ洪水 +++++

 ハリケーン・ホアキンの影響で、10月1日から4日にかけ南北カロライナ州を中心に東部沿岸州を襲った豪雨は、左図の白く表示された地域で20インチ(510mm)を超える降雨量を記録しました。

 最も被害が大きかったサウスカロライナでは、18のダムが決壊し19人が死亡。主要高速道路も閉鎖され、千年に一度の降雨があった州都コロンビアでは、4日に夜間外出禁止令が発令され、ダムが決壊した東部では、5日に強制避難指示が出ました。

+++++ 10月14~16日 南カリフォルニア泥流洪水 +++++

Antelope Valley

 災害で比較してはいけませんが、カロライナ洪水より、もっと皆さんに動画でご紹介したかったのは、中旬に南カリフォルニアの乾燥地帯で起きた洪水の異様な光景です。降水量は最も多いところで高々100mmから150mm程度だったはずですが、突然の嵐で泥流の洪水が起きました。

 これが、ロサンゼルスの中心部から車で北にわずか1時間の地域一帯で起きた災害かと、州外の方は、カリフォルニアのバラエティに富む地形に、あらためて驚かれることでしょう。幸い死者は1名も出ませんでしたが、インターステート5号線のテホン峠では、左右の山から溶岩のような泥流が流れ下り、数百台の車が埋まってしまいました。日本のように、いわゆる土砂崩れでないところが、驚異のポイントです。

豪雨があった地域

拡大図(⇒拡大)

 泥流の洪水が起きたのは、モハベ砂漠の最西端でアンテロープ・バレーと呼ばれる海抜7~8百mの高原と、バレー周りの山地の谷間です。アンテロープ・バレーの町ランカスターの平均年間降水量は187mmで、うち3/4は12~3月の降雪ですから、今回の嵐が千年に一度の異常降雨だったと言われても不思議ではありません。

 南部山間部アンジェラス国立森林公園の被災地は、切れた電線から出火して、2年前に122平方kmを焼く山火事(⇒動画)が起きたほどの乾燥地帯。そこに、30分で75mmもの雨が降ると、たちまち泥の海になるわけです。

 様々な角度から撮影した3つの動画ニュースを掲載しました。

California flash floods cause mudslides (CBS News)

Extreme Weather: Flash Floods Cause Devastating Mudslides in California (ABC News)

California hit by floods and mudslides (World News)