米食品医薬品局の介入で"フルーツ風味"ほかの店頭販売を自粛
未成年者の間でお洒落なe-シガレット「Juul」が流行
アメリカでは選挙権が18歳で与えられますが、飲酒(州により家庭内などで合法)や喫煙については21歳から解禁です。ところが、最近になって「Juul」というe-シガレット(電子たばこ)が十代の若者の間で爆発的に流行しているというので、FDA(食品医薬品局)が未成年者の喫煙撲滅キャンペーンに乗り出し、メーカーが一部の風味のタバコの店頭販売を自粛することになりました。これまでは、年齢を確認せずにe-シガレットを売っていたお店も多かったようです。
しかしながら、(両親は知らなくても)ネットにしろ都会のリアル店舗にしろ、未成年者にフェイク
ID(偽証明書)を作ってくれるサービスが、半ば公然と存在しています。バーや酒屋、コンビニやタバコ屋が、IDさえ見せれば偽の「大人」に喜んで酒やタバコを売っている現状を思うと、私にはこの程度の対策で「Juul」の流行が止むとは考えられません。
とすれば、皆さんのお子様にとっても、現地中高校の部活仲間に誘われたりして、「Juul」を始めてしまうリスクは低くありません。そうなると、違法行為の延長線上でマリファナ(大麻)や麻薬へのハードルも下がってしまいます。どうぞ「うちの子に限って」と油断せず、お子様とは風通しのよいコミュニケーションを心がけてください。
ちなみに、多くの州でマリファナの所持や吸引が合法化されてきていますが、マリファナ吸引の法定年齢も大方は喫煙に合わせ21歳以上と決まっているようです。日本では非合法であることと併せ、お子様が理解しているか、一度ご確認なさってはいかがでしょう。
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e-シガレットのベストセラー =====
未成年喫煙者のおかげもあって、「Juul」はe-シガレット市場の75%を占めるまで売上を伸ばしています。タバコらしくないお洒落なパッケージと、マンゴ・フルーツ・クリーム・キュウリの4種の子供っぽい風味(フレーバー)が十代の若者を引き付けていたようです。
今回店頭販売を取りやめた4種の風味のタバコも、当面はネット販売で引続き購入できるようですから、流行はどこまで鎮静化するでしょうか?自粛対象外のバージニアタバコ・ミント・クラシックタバコ・メントールの風味は、これからも店頭で購入できます。