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2018年11月15日 (第144号)

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 米食品医薬品局の介入で"フルーツ風味"ほかの店頭販売を自粛

 未成年者の間でお洒落なe-シガレット「Juul」が流行

 アメリカでは選挙権が18歳で与えられますが、飲酒(州により家庭内などで合法)や喫煙については21歳から解禁です。ところが、最近になってJuulというe-シガレット(電子たばこ)が十代の若者の間で爆発的に流行しているというので、FDA(食品医薬品局)が未成年者の喫煙撲滅キャンペーンに乗り出し、メーカーが一部の風味のタバコの店頭販売を自粛することになりました。これまでは、年齢を確認せずにe-シガレットを売っていたお店も多かったようです。

 しかしながら、(両親は知らなくても)ネットにしろ都会のリアル店舗にしろ、未成年者にフェイク ID(偽証明書)を作ってくれるサービスが、半ば公然と存在しています。バーや酒屋、コンビニやタバコ屋が、IDさえ見せれば偽の大人に喜んで酒やタバコを売っている現状を思うと、私にはこの程度の対策でJuulの流行が止むとは考えられません。

 とすれば、皆さんのお子様にとっても、現地中高校の部活仲間に誘われたりして、Juulを始めてしまうリスクは低くありません。そうなると、違法行為の延長線上でマリファナ(大麻)や麻薬へのハードルも下がってしまいます。どうぞうちの子に限ってと油断せず、お子様とは風通しのよいコミュニケーションを心がけてください。

 ちなみに、多くの州でマリファナの所持や吸引が合法化されてきていますが、マリファナ吸引の法定年齢も大方は喫煙に合わせ21歳以上と決まっているようです。日本では非合法であることと併せ、お子様が理解しているか、一度ご確認なさってはいかがでしょう。

===== e-シガレットのベストセラー =====

 未成年喫煙者のおかげもあって、Juulはe-シガレット市場の75%を占めるまで売上を伸ばしています。タバコらしくないお洒落なパッケージと、マンゴ・フルーツ・クリーム・キュウリの4種の子供っぽい風味(フレーバー)が十代の若者を引き付けていたようです。 

 今回店頭販売を取りやめた4種の風味のタバコも、当面はネット販売で引続き購入できるようですから、流行はどこまで鎮静化するでしょうか?自粛対象外のバージニアタバコ・ミント・クラシックタバコ・メントールの風味は、これからも店頭で購入できます。