一時帰国で免税ショッピング:2年超海外(または予定)の日本人も対象
自動化ゲート通過後、窓口で帰国スタンプを忘れずに!!
私が最初の海外駐在でカナダに赴任したのは消費税ゼロの時代。二度目の北米勤務で渡米してきた時もまだ3%だったせいか、これまで日本で消費税免税の恩恵を得ようと考えたことはありませんでした。しかし、今や日本中至る所で「免税店」の看板を見かける一方で、消費税も今度こそは8%から10%に上がりそうです。
そんな中、例によって、皆さんにご説明をする前にまずは自分で体験学習と考え、先月の一時帰国の際に初めての免税ショッピングを計画していました。
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到着空港でパスポートに帰国スタンプ取得=====
ところが、私たちのささやかな挑戦は、到着したばかりの成田空港で「ワナ」にかかり、はかなく潰えてしまいました。2年前には有人だった入国審査が今年6月に自動化していて、パスポートに帰国スタンプ(証印)が押されなかったのです。「スタンプ(証印)をご希望の方はお申し付けください」というような張り紙があり、何か嫌な予感はあったのですが、結果的にそのせいで、免税ショッピングができなくなってしまいました。
日本で免税ショッピングをしたい一時帰国の非居住者は、上の動画のような自動化(顔認証)ゲートを通過した後、入国管理の有人窓口であらためてパスポートに押印してもらわなければなりません。私たちはグリーンカード(米国永住者証明書)も携帯していたし、往復の航空券ほか一時帰国の非居住者であることを証明する書類はたくさん持っていたのですが、日本の規則は問答無用で、パスポートに帰国スタンプがなければ、免税店で門前払いされる仕組みになっています。
免税店にクレームしても始まりませんから、皆さんはくれぐれもお気をつけください。
調べてみると、免税店は国税庁消費税室の管轄で、2014年8月の輸出物品販売場制度に関するQ&Aの問2(免税販売の方法)によれば、免税を受ける非居住者は旅券(上陸許可の証印を受けたもの)等の提示が必要とされています。また、問4(非居住者であることの確認)には「自動化ゲートを利用して入国する場合(中略)旅券等に上陸許可の証印が必要な旨を自動化ゲート利用時に申し出ることによって、証印を受けることができることとなっています」ともありますが、当時の自動化ゲートは頻繁に出入国を繰り返す希望者を対象とした指紋照合機でしたから、一般の非居住者が「被害」に遭うことはなかったでしょう。この通達がある限り、私たちが免税店にクレームしても相手にされないのです。
また、免税店の振興を図っている観光庁も消費免税店サイトのよくある質問の中で自動化ゲートを利用する非居住者の方への注意点として「免税店のご利用をお考えの方は、自動化ゲートを通過する際に、証印が必要な旨を入国管理局の職員にお申し出ください」とありますが、肝心の入国管理を所管する法務省のホームページには「スタンプ(証印)を希望される方は,自動化ゲートの通過後,出国手続時には航空機への搭乗前,帰国(上陸審査)手続時には税関検査前までに,各審査場事務室の職員にお申し付けください」とあるだけで、免税店の利用に必要だとは言っていません。
対策は「スタンプ(証印)をご希望の方はお申し付けください」という自動化ゲートの張り紙に、「免税店ご利用の非居住者の方など」と書き加えるだけでも十分なのに気が利かない話です。縦割り行政の弊害でしょうか。以上、私のグチでした。
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免税対象者の範囲と免税手続き =====
さて、私の場合は手遅れだったのですが、あらためてビックカメラの免税手続きについてを読むと、免税手続きが簡潔に要領よく書かれていたので、そのまま引用させていただきます。ここには、自動化ゲートに関する注意事項も書かれていました。
免税を受けるための条件
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ご本人のパスポートの提示が必要です。
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非居住者(短期滞在)である。
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入国日から6ヶ月以内である。※上陸許可の証印が「再入国」でないもの。
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一般物品(消耗品以外)は合計税抜5,000円以上。(割引後の支払額)
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消耗品は合計税抜5,000円〜50万円以下である。
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一般物品と消耗品合算免税の場合、合計税抜き5,000円〜50万円以下である。
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日本国内で消費するもの、送料・作業手数料は免税対象外。
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ビック酒販(お酒コーナー)商品は他の消耗品、一般物品と合算会計できません。
注意事項(必ずお読み下さい)
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消耗品は袋を開封せずに、30日以内に国外へ持ち出して下さい。
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一般物品は帰国時に持ち出して下さい。
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一般物品と消耗品合算で免税する場合、全品封印します。日本国内で使用できません。30日以内で国外へ持ち出し下さい。
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記録票を出国時に税関に提出して下さい。
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携帯をしていない等の場合は、帰国時に消費税が課税されます。
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お酒や化粧品など、100ml(g)を超える液体は、航空機内に持込ができません。
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スーツケースなどに入れて機内に預ける場合は、航空会社に免税品で購入した商品を預けたい旨をお申し出ください。
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自動化ゲートを使用する場合はパスポートにスタンプ(証印)がされません。ゲート通過時に各空港の係員にお尋ねください。
説明を付け加えると、免税対象の(注)日本人非居住者とは、在外公館勤務者及び2年未満の短期滞在者と短期滞在予定者を除き、海外に居住し6ヶ月以内の一時帰国をした日本人と言い換えられそうです。上陸許可の証印が「再入国」でないものとありますが、日本人の場合には「帰国」スタンプが押印されるはずです。
免税のお買い物は日本滞在中に使用せず、開封せずに国外に持ち出さなければなりません。パスポートに添付された免税の記録票は、出国の際に税関に提出します。免税品は携帯し税関にチェックされるのが原則ですが、スーツケースに収納して機内に預ける場合は事前に航空会社に申し出る必要があります。
(注)日本人非居住者
❶外国にある事務所(日本法人の海外支店等、現地法人、駐在員事務所及び国際機関を含む)に勤務する目的で出国し外国に滞在する者…ただし、日本の在外公館を除く
❷2年以上外国に滞在する目的で出国し外国に滞在する者
❸[1]及び[2]に掲げる者のほか、日本出国後、外国に2年以上滞在するに至った者
❹[1]から[3]までに掲げる者で、事務連絡、休暇等のため一時帰国し、その滞在期間が6か月未満の者
居住者又は非居住者と同居し、かつ、その生計費が専らその居住者又は非居住者に負担されている家族については、その居住者又は非居住者の居住性の判定に従う。
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ポイントの代わりに割引クーポン =====
もう一つ知っておきたいのは、一般的に免税販売ではポイント制度が利用できないことです。中にはビックカメラのように最大で10%のポイントがつく小売店もありますから、単純に免税で消費税8%を節約するより、ポイント制度を使った方が有利ともいえましょう。
でも、一部の免税店は免税対象の顧客向けにクーポンを発行していて、ビックカメラの場合は免税8%と最大7%引きのクーポン(~2019年4月)で計15%安く買うことができますから、やはり消費税を払ってポイントを稼ぐよりもお得です。
クーポンは、ヤマダ電機のように公式ホームページから申し込み、e-メールで送ってもらうケースもありますが、政府(観光局)が運営する外国人旅行者向け免税情報サイト"Japan.
Tax-Free Shop "や免税店の業界団体ジャパンショッピングツーリズム協会が運営するショッピング情報サイト"Japan
Shopping Now"のクーポンのページなどから、探すことができます。
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