飲酒は21歳、喫煙は18歳


 日本人は、実際の年齢よりも若く見られがちです。四十路、五十路を越えた奥様が、酒屋さんで(年齢確認のために)運転免許証の提示を求められて「私、未成年に見られちゃった」とご帰宅になったら、世のご亭主の皆さん、アメリカ人の店員にあきれていてはいけません。奥様に惚れ直して、一緒に祝杯をあげましょう。

 さて、この記事では、子供たちが何歳になったら合法的に飲酒、喫煙ができるのかご案内しましょう。日本では飲酒も喫煙も20歳までは法的に禁止されていますが、アメリカの場合は、もっと複雑です。

 アルコールについては、全ての州が21歳未満のアルコールの購入や所持を禁じてはいるものの、飲酒行為自体の合法性となると州によって違います。タバコについても曖昧で、まず連邦法が18歳未満への販売を禁じ、さらにほとんどの州が18歳未満の購入と所持を禁止してはいるのですが、喫煙行為はというと、別に定めのない限り…認められているようです。


自宅なら子供でも飲める州・飲めない州


 まず飲酒について見てみると、上の図のように、21歳未満の飲酒を禁じる法律のない州の隣には全面禁止の州もあるといった具合です。保護者の管理下などで例外を認めたり、私的な場所について例外を設ける州など中間派も存在します。宗教儀式に関する特例もあります。

 21歳未満の飲酒制限

Retrieved 5/16/2005 from Alcohol Policy Information System Web www.alcoholpolicy.niaaa.nih.gov

 もっと詳しくお知りになりたい方は、センチュリー・カウンシル(Century Council)というNPOの「未成年飲酒との戦い(Fight Underage Drinking)」というホームページで地図をクリックして各州の規定をじっくり読むか「州別の未成年飲酒制限一覧表」をごらんください。保護者の同意があればよしという州も、同伴が条件という州もあります。21歳以上の配偶者がいれば認める州もあります。私的な場所ならどこでもよいという州もありますし、住宅内ならどこでもいいという州も保護者の住居ならよいという州もあります。

 そういえば、私たち夫婦が住むケンタッキー州には、21歳未満の飲酒を禁じる法律がありません。実際、私たちが(21歳に達した)子供たちとレストランで一緒にお酒を飲んだときには、一度も年齢を尋ねられたことがありません。

 ケンタッキー大学の学生の場合、寮(Dormitory)に住むと、規則でアルコールを持ち込めませんが、アパートや貸家をルームメートとシェアして借りれば、(21歳以上の)仲間にアルコールを買ってきてもらって合法的に飲み放題という訳です。もっとも、大都市に行けばID(身分証明書)を偽造してバーで酒を飲むのも当たり前のことのようですから、学生からアルコールを取り上げることなど所詮無理な話でしょう。

 でも、ご両親が同伴ならば公共の場でお子様にお酒を飲ませていいかといえば、それには少々疑問符が付きます。確かに未成年の飲酒を制限する法律はないにしても、世間では21歳が「最低飲酒年齢」として広く信じられている様子です。やはり地元の人たちが出入りする公共の場では、いかにも未成年の子にお酒を飲ませるのは控えた方がよいかと思います。


高校で喫煙の罰則


 タバコについては、アメリカ肺協会(American lung Association) の「各州のタバコ問題対処法(State Legislated Actions on Tobacco Issues)」というホームページで地図をクリックして各州の取扱いを読むか「一覧表」にアクセスしてください。アラバマ、ニュージャージー、ユタ、アラスカとニューヨーク州の一部カウンティーで19歳未満への販売が禁じられていますが、その他の地域では、今のところ18歳未満に販売禁止です。

 飲酒年齢は(主に兵士の若者のために)引き下げようという動きがあるのに対して、喫煙年齢はいくつかの州で21歳に引き上げようという気運があります。

 冒頭に、購入や所持までは禁じても、無条件に喫煙行為を禁じる法律はなさそうだと書きましたが、もちろん高校では喫煙禁止です。私たちの娘と息子が通っていた当時の高校(P.L.Dunbar, Lexington, KY)のハンドブックを見ると次のように書かれています。

≪禁煙の方針≫

 フェイエット・カウンティーの公立学校は「禁煙の方針」を採っています(喫煙は構内で全面的に禁じられています)。

校舎内での喫煙(1回目) 3日間の停学
校舎外での喫煙(1回目) 3日間の校内謹慎
校舎外での喫煙(2回目) 3日間の停学
その他の違反行為 1件に付き3日間の停学

 未成年者のタバコ類の所持は違法です。タバコ類の所持が発覚した場合には、所持者は適切な処分を受け、タバコ類は没収されて返還されません。タバコ類は、絶対に家から持ち出してはいけません。

 タバコも問題ですが、アメリカの学校にはマリファナや麻薬に染まる生徒たちもいます。お子様に現地校の友だちが増えるのは喜ばしいことですが、悪い仲間に巻き込まれるリスクも高くなりますから、油断せずにお子様との風通しのよい関係を保つよう心がけてください。