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ゴルフの単位

★ヘッドスピードも時速○○マイル ★飛ばすなら柔らかめのシャフト


 ゴルフコースの距離はヤード表示でないと困りますが、スイングのヘッドスピードがマイル/時(mph)ではよく分かりません。しかも、アメリカのクラブシャフトの硬度とヘッドスピード対照表には、ドライバーではなくで、アイアンのヘッドスピードが表示されたりしていますから、なおさら分かりにくくなります。


日米のヘッドスピード対照表


 日本には、ヘッドスピードとクラブシャフトの硬度や飛距離の対照表を掲載しているホームページが意外に少ないので驚きました。次の表はゴルフ総合研究所HMほかが引用しているダンロップの少し古い表です。ゴルフ豆辞典のシャフト選びの基準の表も、プロはX、一般はR、女性はLなどと読みかえれば概ね同水準。平均的日本人ゴルファーのドライバーのヘッドスピードは男性43メートル/秒で、女性は33メートル/秒といわれているそうです。

タイガーのドライバーは130mph前後?

@日本のヘッドスピード対照表の例

ゴルファーのタイプ

ドライバーの飛距離

ドライバーのヘッドスピード
メートル/秒 マイル/時

プロのハードヒッター

280ヤード前後 48m/s以上 107mph以上

アマのハードヒッター及びプロ

240ヤード前後 4348m/s 96107mph

一般ゴルファー

200ヤード前後 3843m/s 8596mph

シニア及びやや非力なゴルファー

180ヤード前後 3338m/s 7485mph

女性ゴルファー

150ヤード前後 33m/s未満 74mph未満

ダンロップゴルフカタログ 2003-2004 AUTUMN & WINTER


 アメリカでヘッドスピード対照表を載せているサイトは、いくつも簡単に見つかります。少しずつ違いはありますが、次の表は中でも平均的な数値を載せています。

Aアメリカのヘッドスピード対照表の例

シャフトの硬度

5番アイアンの飛距離

(*ドライバーに換算した飛距離)

ドライバーのヘッドスピード
メートル/秒 マイル/時

X  エキストラスティッフ

185ヤード以上 45m/s以上 100mph以上

S  スティッフ

170185ヤード 4045m/s 90100mph

R  レギュラー

155(*222)170(*260)ヤード 3640m/s 8090mph

A  シニア

140(*200)155(*222)ヤード 3136m/s 7080mph

L  レディース

125140(*200)ヤード 2731m/s 70mph未満

LL レディース・ライト

125ヤード未満 27m/s未満 60mph未満

The World of Golf (TEOG.com)


飛ばすなら柔らかめのシャフト


 体格が一回り大きなアメリカ人が、日本人より一回り遠くまで飛ばせるのはくやしいけれど事実です。ですから、日米でシャフトの硬度の表記に違いがあっても不思議ではありません。でも、それなら、日本人のヘッドスピードがアメリカ人より速いのはなぜでしょう?

 シアトル郊外に住んでおられカスタムクラブ制作の専門家でビジネスコンサルタントの原さんのブログ「カスタムクラブWORLD」によりますと、日本の計測値は一般的に信頼性に欠けるところがあるようです。

(前略)

 米国PGAプロの平均ヘッドスピードと飛距離のデーター((注)2008年)があります。

http://www.pgatour.com/r/stats/info/xm.html?101/
http://www.pgatour.com/2008/tournaments/r002/01/21/radarstats/index.html/

 平均は112mph(50m/秒)。最高はJ.B. Holmesの125mph(55.87m/秒)、最低が101mph(45.1m/秒)。
 飛距離の年間平均は287.6ヤード。最高はBubba Watsonの315.4ヤード、最低が261.4ヤードと公表されています。
 米国PGAプロの平均ヘッドスピード(50m秒/287.6ヤード))を見て、どう感じますか?
 「意外に低い」と感じている人が沢山居ると思います。
 あるいは、45.1m秒/261.4ヤードなら、「俺と大差ない」と感じる人も居るでしょう。

 本当にそうでしょうか?

(中略)

 基本的に日本のデーター計測は販促ツールとして活用していますから、販売に有利な数値を表示する傾向にあります。
 「シビアな数値を表示すると気分を害するお客さんが多いので数値を甘く表示する」
と、Golfショップの店員さんは回答しています。
 こうしたことも、ヘッドスピードの水増しが横行している要因のひとつでしょう。

(後略)


 反省を含めた私の経験からいえば、打球が左右に曲がるのは、90%以上がゴルファーのスイングの責任で、シャフトを少し硬めにしたからといってボールがまっすぐ飛ぶわけではありません。他方で、シャフトは、それなりに柔らかめの方が、よくしなってボールを遠くに運んでくれます。

 アメリカでゴルフクラブを買う際には、日本で計測したヘッドスピードに惑わされず、少し柔らかめのクラブをお選びになってはいかがでしょう。