アメリカの 「家事とお料理」・e-ガイド(印刷ページ

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電気掃除機

アメリカ人は家でも土足カーペットの厚さとペットの有無 ★紙パック式とサイクロン方式

★パナソニック・ケンモア製品 ★ダイソン製品 ★アイロボット・ルンバ


 電気掃除機は「重い、うるさい、吸い込みが悪い」と、ただでさえ日本人に評判の悪い北米家電製品の中でも際立って不人気な商品でしたが、ダイソン製品が出回るようになってから、他メーカーの掃除機もだいぶ改善してきました。


アメリカ人は家でも土足


 といっても、アメリカ人は家の中でも土足という点で、生活習慣に根本的な違いがあります。ですから、アメリカの家庭によい掃除機が、日本人の家庭にもよいとは限りません。まず、私がネットで発見した典型的なアメリカ人の奥様の投稿をお読みください。

典型的なアメリカ人の奥様の投稿

…我が家では、20年前に家を建てた時に、最新の集中清掃システム(Central Vacuum System)を入れたんです。

…おかげで、部屋から部屋への移動は(重い掃除機を動かさず)ホースを持ち運ぶだけで済むようになり、とても楽になったんですけど、カーペット掃除だけは駄目でした。モーターが地下室にあるので、2階の部屋をきれいにしたり(1階でも)ペットの毛を吸い取るには少し力が足りません。

…しばらくして、キャニスター型(日本に多いホース・タイプ)の掃除機を購入して補助用に使うことにしたのですが、やはり重くて階段を上下するのがたいへんでした。

…そこで、最近ですが、もう1台、今度は縦型の掃除機を買って来ました。自走式で、毛の長い絨毯でも、しっかりきれいになります。今では、キャニスター型は2階、人の出入りが多い1階は縦型の掃除機と使い分けています。

 生活習慣の違いも踏まえて、投稿を解説するとこうなります。

@アメリカ人は家の中を土足で歩くので、カーペットの裏の土ぼこりまで強力に吸い取る縦型の強力な掃除機が好まれる。

A縦型の強力な掃除機は、自走式でないと軽く動かせない。

B体格がいいアメリカ人主婦にとっても、アメリカの掃除機は持ち運びに重い。比較的軽量のキャニスター型でも、重くて階段の持ち運びに不便。

C掃除機が何台あっても、クローゼットなど格納スペースには困らない。

 集中清掃システムというのは、各部屋の壁に掃除機のホースの差し込み口があって、地下室のモーターでゴミを吸い込む設備です。


カーペットの厚さとペットの有無


ダイソンの縦型

 日本の標準的な掃除機の重さは5〜6sで最大出力が600ワット以下。アメリカの掃除機の重さは21〜22ポンド=約10sで、標準的なアンペアに電圧110ボルトを掛けると約1300ワットとなりますから、重さも最大出力もほぼ2倍です。

 屋内ではクツを脱いで暮らす日本人の場合は、日常のお掃除なら、日本製の掃除機でも全く問題ありません。ただし、日本で買った掃除機を使うには、重い変圧器を持って部屋から部屋に移動しなければなりませんから、やはり軽めの現地製品を購入するとよいでしょう。

 住む家の大きさと構造、ペットの有無などによって、ベストな掃除機はマチマチです。でも、電器屋のアメリカ人の店員さんに相談しても、日本人のニーズは理解してもらえませんから、お気をつけください。わが家にはカーペットが特別厚い部屋もあるので、大掃除の時だけは、アメリカ製の強力掃除機を使うことにしています。

 同じダイソンでも、日本とは売れ筋が違い、北米では強力で重いタテ型掃除機が主流です。特に「アニマル」と名がつく製品ラインは、ペットの毛をしっかり吸い込む超強力タイプで、その分、重たいのが難点です。


紙パック式とサイクロン方式


 2~3年前に買ったアメリカ製のサイクロン式掃除機は、ハズレでした。たった半年で、延長ホースの蛇腹とプラスチックの接続部が分離してしまったのです。もともと接着剤で貼り付けてあっただけですから、接着剤の塗りが甘ければ、はがれても当然ですね。

 ネットで調べてみると、ホースなどは掃除機の部品として単体で売られていました。それほど壊れやすいのですから、私たちも意識を変えて、部品は消耗品扱いと覚悟しなければなりません。1年もすると、サイクロンの吸引力が衰えてくる機種も多いようです。

 以上を総括して、皆さんにお勧めする掃除機は、

@ 紙パック式は故障が少ない。

A サイクロン方式なら、5年保証のダイソン…ただし、取っ手が外れるなど日本では想像できない故障はあり、中には苦情対応が悪いと訴える消費者もいる。

B ダイソン以外でサイクロン方式を選ぶなら、パナソニック米国法人の製品は日本で販売中の製品と似ているので、高性能が期待される。

 それでは、メーカー別の機種説明をお読みください。


パナソニック・ケンモア製品


 シアーズやKマートの家電コーナーでケンモア・ブランドの製品を見かけたことはありませんか?日本のパナソニックが、ケンタッキーのケンモアの電気掃除機工場を買収したのは1990年のこと。ネットで買うか、実店舗なら、パナソニックの高価格帯の商品はベストバイ、低価格帯の商品はターゲットやウォルマートで探してください。ケンモア・ブランドの商品は、シアーズやKマートにあります。

 その後メキシコにも工場ができたので、個々の製品や部品がどこで生産されているかは知りませんが、日本人技術者が品質管理に携わっているだけでも安心です。特にキャニスター・タイプ(動画)のサイクロン部分は、日本で売られている製品にそっくりです。

パナソニック米国製品 ケンモア製品 パナソニック日本国内製品

 アメリカ人が好きなアップライト(タテ型)掃除機部門でも、パナソニックは平均的に高い評価を受けています。低価格帯の商品には保証期間が1年と短いものもあるようですが、それでも性能に遜色ないようです。


 ダイソン製品


 さて、次はダイソン製品を購入する際の注意。アメリカでは、日本で主流のキャニスター・タイプ(動画)が非主流です。家電売り場の小さな店には置いていないこともありますから、売り場にないからといってあきらめず、他の店で探すかネットで購入するようにしましょう。

 アメリカで主流のアップライト(タテ型)も悪くはありませんが、吸引力が強く重い製品と、吸引力はそこそこで軽い製品がありますから、気をつけて選んでください。軽い方は約11ポンド(5kg)、重い方は約17ポンド(8kg)前後。

 外見はあまり変わらないようにも見えますが、絨毯掃除の時には重さの違いがはっきり現れます。玄関で靴を脱いで上がる平均的な日本人の家庭では、最強レベルの吸引力はおそらく過剰能力です。

 充電式のコードレス・タイプ(動画)は、軽くて吸引力も十分強く、その点では便利ですが、今のところ充電に5時間かかり、そのたびに掃除できる時間が20分しかないのが最大の弱点です。そのうち長時間稼働する改良製品が出回ってくることでしょうが、当面はコードレスを使うなら他の掃除機と併用するしかないでしょう。


 アイロボット・ルンバ


 最後は、日本でも販売されているロボット掃除機のルンバ。何といっても、ベッドの下に勝手にもぐって行ってくれるところが便利です(ソファーの下は隙間が狭すぎて無理)。

 くまなく部屋を掃除することになっていますが、円形のロボットですから四隅はちょっと苦手なようです。普通の掃除機を使って、仕上げしてください。