換気と省エネ ★ブラインドや窓の開閉 ★天井扇の逆回転 ★ガレージドアの半開き ★局所冷暖房の併用 ブラインドや窓の開閉 アメリカ人には窓を閉め切りで放っておく人が多いようですが、日本人の皆さんは、よく窓をお開けになります。気温も湿度も外気が気持ちよい日には、できるだけ窓を開けて屋内の空気を入れ替えるといいですね。 ただ、中西部や南部に長く暮らしている間に、何かの花粉症にかかる人も多いので、目がかゆくなったりくしゃみが出るようなら、窓を閉めてお医者さんにアレルギーのお薬を出してもらいましょう。 窓とブラインドの操作方法は、試行錯誤の「アバウト」で覚えておられる方が多いと思うので、右の写真であらためてご説明します。棒をひねって回転させてブラインドの「さん」の開閉をするのはご存知ですね。 ブラインドを上下させるなら、ひもを左に寄せて引いたりゆるめたり…その位置で固定するなら、ひもを右に寄せるだけ。ひもが引っかかって留まります。一度お試しください。具合が悪いと思っていたブラインドが、急にスムーズに開閉できるようになるかもしれません。 ひもが2本あるので別々に動かしたくなりますが、ブラインドが傾いてひもが絡まったようになるだけ…百害あって一利もありません。冬は、いくら二重窓とはいえ、日光を取り入れるとき以外は、ブラインドの「さん」を閉じておいた方が防寒効果があがるようです。 窓が固くて開かないときは、下半分の窓を手前に引っ張って、いったん外枠から外して戻すだけで簡単に動かせるようになります。これも、お試しになってください。固くて引っ張れないときは、バターナイフのようなものを、隙間にはさんで軽くねじ開けてください。 天井扇の逆回転 日本のガス代、電気代に比べれば、ただ同然で、セントラル・ヒーティングで大きな家に快適に暮らすことのできた時代は過ぎ去ろうとしています。公共料金のお支払いに困らない皆さんでも、地球温暖化防止のために、身近にできるアメリカの家の省エネの工夫に取り組んでください。 日本人の皆さんに意外に知られていないのが、シーリング・ファン(天井扇=Ceiling Fan)の使い方。シーリング・ファンは、夏、扇風機のように直接風に当って涼を楽しむだけのものではありません。ゆっくり回転させて屋内の空気の循環を促進するだけで、冷暖房の費用が節約できるのだそうです。 冬は暖かい空気が天井付近に集まりますから、足元まで冷えないようにするには高めの温度設定が必要です。シーリング・ファンで、室内の空気を攪拌すると、足元が暖まり、サーモスタットの温度を低めに調整しても大丈夫という理屈です。そうは言っても「直接風に当れば寒いじゃないか」とおっしゃる方は、シーリング・ファンに逆回転のスイッチがあるのをご存知ではないのではありませんか?私たち夫婦は、あまり刺激的な風は好まない方なので、夏でも「逆回し」を使っています。 ガレージドアの半開き 日本人の皆さんの中には、日本の常識で南向きの家を好まれる方が多いのですが、アメリカサイズの家なら向きを気にする必要は、まずありません。 南向きの家(私たちの家もそうですが)は、ガレージも南向きのケースが多く、夏は、ガレージの中が温室になってしまうので、アメリカ人の中には嫌う人も少なくありません。隣接する部屋やすぐ上の2階の部屋まで暑くなってしまいます。 左の写真のように、ガレージ・ドアのすそを30cm上げて風の通り道を作るだけでも、ガレージの温度上昇を抑える効果があります。上まで上げて開けっ放しにしておくのは見掛けも悪く、いくら犯罪の少ない地域でも、防犯上からお勧めすることはできません。ガレージと屋内を隔てるドアの戸締りも忘れないように注意してください。 局所冷暖房の併用 セントラル・ヒーティングといえども、局所冷暖房を併用すれば、その分、省エネになります。人間の身体も、四季を、外気とかけ離れた気温で過ごしていると偏重を来たしてくるようですから、健康のためにも、集中冷暖房は控えめに使った方がいいはずです。 夏は扇風機が有効ですが、アメリカの扇風機の中にはとんでもない騒音が出る扇風機がありますから、十分、注意して買ってください。 冬は、最近、ヒーターの種類も増え、ようやく日本人にも使えるヒーターが売られるようになってきました。中には、ヒーターを切って「送風のみ」の機能がついた温風機もあります。夏でも、騒々しい扇風機を使うくらいなら、温風機の送風機能を使った方がずっとましかもしれません。 |