アメリカの 「家事とお料理」・e-ガイド(印刷ページ

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床やカーペット・窓や天井・ポーチの掃除

★カーペット洗剤は乾きに注意 ★タイルの床掃除にスウィッファー ★板の床は準からぶき

★窓とブラインド ★天井扇と家具 ★外壁のレンガ


 広さを除けば、お掃除くらい、日米で大差ないような気もしますが、アメリカの家にはカーペットやブラインド、天井扇やレンガなど、あまり日本の家にはない素材が使われていますから、やはり、それぞれに特別なノウハウがあります。家の中を土足で歩くアメリカでは、お掃除用洗剤の強さも強力です。


カーペット洗剤は乾きに注意


 掃除機選びの記事にも書きましたが、日本製の掃除機は軽くて使いやすいものの、厚いカーペットをきれいにしようとすると、出力不足が否めません。

=== ≪リゾルブ≫ ===

 大掃除の時は、まず、RESOLVEDeep Clean Powderというカーペット用粉洗剤を部屋中に撒きましょう。ペットを飼っているお宅に専用の洗剤もあります。

 容器中の洗剤は湿っていて非常に乾燥しやすいので、一度で広い範囲に撒くことはできません。@容器を勢いよく振りフタを開けA洗剤を丁寧に振りまいたらフタを閉めBブラシでシミが消えるまですり込む…が1サイクルですから、面倒でも、これを繰り返してください。

 一度に洗剤を撒ける広さは、最大60cmX150cmの範囲までです。シミが完全に消えなければ、追加で洗剤を撒いてもかまいません。そのまま20分以上放置して、なるべく新しいゴミ袋に替えたばかりの掃除機で、きれいに洗剤を吸い取ってください。全て終わったら、片付ける前にもう一度洗剤のフタがしっかり閉まっているのを確認し、ブラシを水洗いして乾かします。

 屋内を土足で歩くアメリカ人用の洗剤ですから、効き目抜群です。日本人の住まいの場合は、特に汚れている場所を中心に撒くだけで十分でしょう。仮に全面に撒くとすると、1本で2.4mX3mの広さしかカバーできません。

 ブラシは、柔らかい毛ブラシを使うこととなっていますが、わが家の場合は、たまたまあった使い古しのボディブラシを使っています。

=== ≪ウーライト≫ ===

 もう一つのお勧めは、WooliteCarpet Cleaning Form (Heavy Traffic)です。泡スプレーで、上下逆さまに持って60cmの高さからカーペットに吹きかけます。リゾルブの場合と同じで、スプレーする前にはもちろん、スプレー中にもたびたび缶を振ってください。

 頑固なシミがあれば、濡れ雑巾やスポンジでその箇所を湿らせてぬぐい、シミが消えるまでスプレーを繰り返します。しっかり乾いたら、なるべく新しいゴミ袋に替えたばかりの掃除機で、きれいに洗剤を吸い取ってください。 

タイルの床掃除にスウィッファー


 さて、キッチンやバスルームに多いビニールタイルやプラスチックタイルの床掃除…普通はまず掃除機かスウィーパーで表面のゴミやホコリを掃き掃除した上で、モップで拭き掃除するわけですが、スウィーパーの中にはスウィープ & モップといって、掃き掃除と拭き掃除を一度に済ませるタイプもあります。

 その中で一つだけ推薦するとしたら、プロクター&ギャンブル(P&G)のスウィッファー・ブランド製品。日本では商売敵のユニチャームからウェーブのシート技術をライセンス供与を受けているだけあって、拭き取り性能が抜群…わが家ではスウィーパー・フロアモップ(右下の動画)に、汚れたら使い捨てのウェット・パッドを取り付けて使っていますが、ウェットジェットモップ(左下の動画)はタンクから洗剤がパッドに浸み出す方式でパッドが長持ちします。

Swiffer Sweeper Floor Mop/ Swiffer Duster

Swiffer WetJet Mop

 掃除機選びの記事に詳しく書きましたが、ここでも注意しなければならないのは、日米の生活習慣の違いです。土足で汚れるアメリカ人家庭のために開発された床用洗剤には、漂白剤が入っていることがありますから、最初に洗剤と皆さんのお住まいの床の相性が合うかどうか確認しないことには、安心して使えません。

 特に、頑固な汚れが残る場所を、高濃度の洗剤でゴシゴシこすったりすると、一部が漂白されて返って見苦しくなりかねませんから気をつけましょう。

 日本人の家庭ならMr. Cleanなど一般の多目的洗剤(Multi-Purpose Cleaner)で十分です。アメリカの洗剤には、成分表示がないものも多く、正確な比較はできないのですが、キッチンの場合は床に油も飛び散るので、食器手洗い用の洗剤(Dishwashing Liquid)の方が落ちがいいかもしれません。

 アメリカの伝統的な拭き掃除はお酢です。試しに、スポンジモップをお湯とお酢を1:1で混ぜた溶液に浸し、よく絞った上で、床をモップがけしてみてください。数時間お酢の臭いが残るのが難といえば難ですが、床がピカピカになること請け合いです。スポット的に汚れを落としたいところがあれば、多目的洗剤で雑巾がけしましょう。


板敷きの床は準乾拭き


 ハードウッドフロア(板敷きの床)のお掃除は、床材の表面がコーティングされているかいないかで、根本的に違ってきます。新しい家の場合には、コーティングされた床材が使用されていると見て間違いないでしょうが、古い家の床材は全くコーティングされていないか、新築時にコーティングしていても劣化して役目を果たさなくなっているおそれがあります。

 見るからにきれいな床なら心配することはありませんが、気になる場合は水を一滴たらして、水滴が床にしみこまないかテストしてみましょう。もしもコーティングが悪ければ時々ワックスがけするしかありません。

 コーティングさえしっかりしていれば、水をたっぷり含ませて拭き掃除してもいい理屈ですが、ハードウッドフロアは汚れにくいので、お掃除は乾拭き(からぶき)で十分です。たまに、薄めた多目的洗剤をつけてよくしぼったモップをかけ、かわいたモップで拭き取ってください。必要以上にゴシゴシすると、次第にコーティングが痛んできます。

 モップは柔らかければ何でもかまいませんが、わが家では軽くて使いやすいBonaを使っています。専用洗剤も上等ですが、わが家の板敷きは玄関周りだけであまり汚れないので、一般の多目的洗剤で間に合っています。


窓とブラインド


 窓拭きには、窓拭き用洗剤のWindexがあります。普通の窓は、窓格子がただの飾りで簡単に外れるようになっていますから、外せば実に楽に拭けます。柔(やわ)な造りですから、その点だけ気をつけて外してください。

 ブラインドを掃除するには、ミニブラインドダスターという便利な道具があり、そのへんのスーパーでも売っています。わが家では、浴室用洗剤の泡をブラインドの桟(さん)やダスターに載せて拭いています。

 試したことはありませんが、SwifferDusterは、先端のハタキの部分が平らで、桟と桟の間に楽に入るので、ブラインド掃除にもいいようです。


天井扇と家具


 天井扇(Ceiling Fan)の掃除にも、専用の道具があります。

 ほこりが大量に落ちてきますから、掃除は天井や天井扇から始めて床は最後が原則。天井用には、柄が伸縮するダスター(ホコリ取り)があります。

 上掲のスウィッファー製品の動画(左)でモップとともに紹介されているダスターは、やはりユニチャームからライセンス供与を受けて開発された商品で、きっと使い勝手がいいに違いありません。

 家具の掃除には、材質別に数多くのスプレーが出ていますから、説明をよく読んで選んでください。木材専用から、ほとんど何にでも使えるスプレーまであります。


外壁のレンガ


 外壁や玄関の足元のレンガも、たまにはきれいにしてあげたいもの。レンガが黒ずんだ場所はカビですから、DampRidMildew Stain Removerのようなカビ取り剤をスプレーし、5分置いてから、少し水を撒きバーベキュー用の金ブラシでこすってください。庭用のホースで勢いよく飛ばす手もありますが、手袋やマスク、メガネなどを装着して自分にかからないように気をつけてください。

 最後に、全体に水を撒き、デッキブラシでこすっておしまいですが、またカビが生えるのを予防するために、乾いてから、もう一度スプレーしておくと効果があります。1〜2ヶ月に一度スプレーすると、再発が予防できます。