アメリカの家電にロクなものがないと繰り返し言ってきましたが、少し様子が変わってきたようです。その代表が洗濯機。私たちがケンタッキーで生活を始めて17年…現在の洗濯機は5代目で平均寿命は4年という惨状でしたが、5代目は使い勝手もよく、今のところ壊れそうな気配もありません。

 乾燥機はあまり使わないから多少長持ちしているだけで、特に丈夫なわけではありません。洗濯機ほどではありませんが、最新式にはスチーム機能もついていて便利です。


新旧洗濯機の漂白剤・柔軟剤の入れ方


左は1年前に壊れ延長保証で新品に無料交換してもらった洗濯機。右は、借家時代に大家さんから供与された乾燥機。

洗剤が液体か粉末かでツマミをスライドさせます。

HE洗剤のマーク

 最近は、電器屋さんの店頭にHE(High Efficiency=高性能)洗濯機の数が増えてきました。HE洗濯機は、普通の洗濯機に比べて、水量を20〜60%、電気代を50〜80%節約できます。

 水量…特にお湯の使用量を抑えてエネルギーをセーブする仕組みで、洗濯槽の軸が水平なドラム式が主流。音は静かでよいですが、一つだけ難をいえば洗濯時間が余計にかかります。

 HE洗濯機にはHE専用洗剤が必要です。昔は一般洗剤に比べかなり高価で、スーパーで見つけるのもたいへんな時代がありましたが、今は価格差も縮まり洗剤の種類のバラエティも増えています。

 貸家・アパートに備え付けの洗濯機には、まだまだ従来型の洗濯機が多いかもしれません。HE洗濯機なら洗剤入れにマークがついています(どちらの洗濯機か分からなければ、インターネットで機種のマニュアルを確認しましょう)。

 最近の高級機種には洗剤入れに(右の写真のように)に漂白剤や柔軟剤のボックスが設けられています。ボックスがない洗濯機は、洗濯中に安全にフタを開けられる仕組みになっているはずですから、頃合を見て洗濯槽に直接添加剤を投入します。

 漂白剤は、洗濯サイクルが始まってもすぐには入れず、洗剤中の酵素がシミを分解し、蛍光増白剤が繊維に沈着するまでしばらく待って入れてください。

 柔軟剤の方はすすぎのサイクルで投入しますが、それよりは乾燥機にかける時に柔軟シートを使うか、柔軟剤をダウニー(Downy)社が開発した容器ダウニー・ボール(動画)に入れ最初に放り込んでおけば手間がかかりません。

 一部の洗濯機では、漂白剤入れが小さすぎて、大量の洗濯物があるときに十分な漂白剤を使えないことがあります。その場合は、洗濯中にフタを開けて追加投入したらいいのですが、フタがロックして開かないタイプの洗濯機だと、洗濯物を小分けして洗うしか方法はありません。


HE洗濯機の手入れ


 普通の洗濯機にHE洗剤を使用することはできますが、HE洗濯機に普通の洗剤を使うと泡が立ちすぎて十分に汚れが落ちません。逆にいえば、HE洗剤も「使いすぎに注意」ということです。必ず洗剤の用量を守って使いましょう。

 ドラム式は密閉性が特に高いので、使用後はドアを軽く開けて換気しておかないとかび臭くなるおそれがあります。特にドア周りのゴムの裏はカビが生えやすい場所です。わが家の洗濯機(Whirlpool duet steam)の場合は、カバーを裏返してカビを見つけたら次のように処置するように勧めています。

@ 3/4カップ(米サイズ=177cc)の液体漂白剤と1ガロン(3.8ℓ)のお湯を混ぜた薄い溶液を作る。

A 溶液を湿らせた布で、カバーの裏をぬぐう。

B 5分間放置する。

C 乾いた布で丁寧に拭き取り、ドアを開けて十分換気する。

 また、洗濯槽も、1ヶ月に一度、定期的に自動洗浄する必要があります。

 ダイアルには、専用洗剤(洗濯槽に放り込む錠剤)の名が表示されていますが、洗剤入れの漂白剤ボックスに2/3カップ(米サイズ=166cc)の液体漂白剤を入れて自動洗浄してもいいことになっています。


洗濯プログラムの選択


 ケースバイケースの洗濯プログラムが選べるようになりました。わが家の洗濯機の場合は、正面中央にシンプルにプログラム洗濯ダイアルがあり、正面右に手動でプログラムを微調整するボタンがついています。

 左の写真はデリケート洗いのプログラムを選択した例です。「デリケート」を選ぶと水温は「温かい」、脱水速度は「中くらい」、水量は「普通」、すすぎは「普通」と自動選択されます。微調整したければ、黄色いランプが点灯している設定に限り、選んで変えることができます。

デリケートの初期設定

 温度設定を上げて、殺菌する機能があります。シミ落としのためにスチームを使う機能もあります。

 アメリカ人は音に鈍感と思っていましたが、ついに夜間に静かに運転する機能がつくようになりました。

 時間をおいてから洗濯を開始する機能、洗濯物がしばらく槽内に置きっぱなしになっても時々ひっくり返して洗濯物の鮮度を保つ機能なども便利です。

 以上は、わが家の洗濯機の詳細ですが、機種が違っても基本機能はさほど変わりませんから説明書を読む際の参考になさってください。最近はLGなど韓国製品が、シェアを伸ばしています。1〜2年前には、メンテナンスの体制がでたらめで悪評が高かったのですが、あるいは、そのあたりが改善したのかもしれません。

洗濯プログラム初期設定

基準時間

水温

回転

汚れ

すすぎ

急ぎ洗い(2〜3枚)

0:18

中温

高速

軽い

普通

手洗い対象

0:30

低温

低速

普通

普通

デリケート(薄手のもの)

0:40

中温

中速

普通

普通

普通・カジュアル

0:50

中温

高速

普通

普通

スポーツウェア(数枚)

0:40

低温

中速

普通

普通

大物(シーツやタオル類)

0:55

中温

低速

普通

普通

頑固な汚れ(色落ちしない色物)

1:10

高温

高速

普通

普通

白物徹底洗い(シミ取り)

1:20

高温

高速

普通

追加

排水・回転(脱水)

0:13

高速

普通

すすぎ・回転(水洗い)

0:22

中温

高速

普通

つけ置き

0:32

中温

なし

普通

普通


スチーム乾燥機


 アメリカの衣類には、メーシーズ級のデパートで売っているブランド品でも、色落ちや縮みがひどいものが多く、長持ちさせるには特別なケアーが必要です。わが家の場合、乾燥機にかけるのはバスタオルなど大物だけで、衣類は自然乾燥させています。

 しかし、最近は、スチーム機能付きの乾燥機も現われました。ちょっと着て軽くシワになったくらいのシャツは、洗わずに短時間乾燥機にかけてシワと臭いを取り、アイロンもなしで、もう一度着て外出しましょう…という宣伝文句ですから、縮みの問題も大きく改善したことでしょう。

 「自然乾燥」ではノーアイロンとは行きませんから、私たちも、買い換えるときにはスチーム機能付きにしようと思っています。ただし、スチーム機能付きは高いので、短期間で帰国なさる方には惜しい買物かもしれません。貸家・アパートの据付乾燥機でも、まだしばらくは従来型が主流でしょう。

 そこで、やはり「自然乾燥」に頼ろうということになれば、(屋内のスペースが許す限り)日本製の屋内物干しや布団干しに、ハンガーをかけて干すのが一番です。

 エコの観点から、アメリカでも屋外干しを解禁する運動が起きていますが、これは全く少数派で、全米の大半の住宅地では美観を尊重して屋外干しを禁止していますので、念のため。