アメリカの 「育児と教育」・e-ガイド(印刷ページ

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幼児教育

★保育園と幼稚園の違い ★保育園・幼稚園探し ★ベビーシッター


保育園と幼稚園の違い


 K-12(義務教育)に含まれる公立幼稚園は、小学校入学前の1年(地域によっては2年)で、5歳児が対象です。用語が混乱気味に使われますが、5歳児の幼稚園は、公立でも私立でもごく普通にプレスクール(Preschool)とかキンダーガーテン(Kindergarten)と呼ばれています。

 保育園や託児所はデイケア(Day Care)とかナーサリー(Nursery)と呼ばれています。保育園や託児所は主に乳児や幼児を預かるのが仕事ですが、アメリカでは下校して帰宅した小学生を保護者なしで放置しておくことができませんから、共稼ぎのご夫婦が帰ってくるまで、小学校の高学年の児童を預かってくれる保育園や託児所もあります。

 私立の幼稚園は、公立幼稚園に備えて3〜4歳児が通うという意味で、プレ-キンダーガーテン(Pre-K)と区別して呼ばれることがあります。

 幼稚園が保育園に比べ、より教育的な施設を目指している点は日本と共通していますが、アメリカの幼稚園は、法的には保育園と区別のない子供を預かるための施設です(日本のように管轄が厚労省と文科省に分かれたりしていません)。ですから、州法にも、児童の年齢層別に保育士さん(先生)一人当たりに児童が何人など子供を預かるために必要な認可基準がありますが、教育水準について州は口出ししないのです。

 代りに、幼稚園の教育水準については全米幼児教育協会(NAEYC=National Association for the Education of Young Children)という団体があって、一定レベルの幼稚園を認定しています。


保育園・幼稚園探し


 ですから、幼稚園や保育園を探すのはインターネットでもなかなか難しい作業ですが、まずPrivate Schools Reviewというサイトで、皆さんが住む地域のZIPコードや住所を入力した上、保育園や託児所ならNursery/Preschool、幼稚園ならPKまたはKを選ぶとご近所の施設を見つけることができます。ただし、保育園や託児所は家族経営の小さな施設も含めて数多くありますから、お望みの施設が見つからなければ、電話帳やインターネットのイエローページ(職業別)をくまなく調べるしかありません。

 また、全米幼児教育協会の認定幼稚園を探すなら、NAYYC Accreditationのページをご利用ください。

 保育園や幼稚園は学校に比べると小規模で定員も限られていますから、日本人の子供たちが大勢通っていて定評のある施設となると、あまりないかもしれません。そのような場合は、皆さんが足を運んで園長先生とお話ししたり園の子供の様子をご自身の目で確かめられるのが一番です。

 アメリカ人の両親もしていることですから、遠慮することはありません。英語が話せなくても、勇気を出して、誰かに連れて行ってもらいましょう。短期間のお試し入園をさせてくれる施設も、たくさんあると思います。


ベビーシッター


 アメリカ人の夫婦は二人だけの時間を大事にして、乳幼児がいてもよく外出します。そんな時、子供を預けられる祖父母が身近にいない夫婦が利用するのがベビーシッターです。私たち夫婦も、カナダのトロントにいた頃は、仕事がらみのパーティーに二人で出席する機会が多かったので、口コミで紹介してもらった日本人の看護婦さんにベビーシッターをお願いしました。 

 サブディビジョン(団地)のニュースレターに中高生のアルバイト・ベビーシッターのちらしが入っていることがあります。この場合は、ご近所で身許がはっきりしていますから、これまで子供を預けたことがあるご両親などに評判を聞いた上でベビーシッターを依頼するなら安心です。

 About.comによれば、ベビーシッターへの謝礼は、日曜の午後の短時間の依頼か平日の夕食前から深夜に及ぶ長時間の依頼かによってケースバイケースということですが、大雑把な相場は、

 ベビーシッターが13〜14歳で子供ひとりを預かる場合、時給3〜4ドル。子供がひとり増えるごと+1ドル。

 ベビーシッターが15〜16歳で子供ひとりを預かる場合、時給5〜6ドル。ついでに、家庭教師も依頼?

 ベビーシッターが17歳以上の経験者が子供ひとりを預かる場合、時給8〜12ドル。

 The Huffing Postには、ニューヨークのマンハッタンなど13の大都市の相場が掲載されています。

 身近にどうしても見つからなければ、シッターズシティー(sittersity.com)というホームページで探す方法もありますが、利用する場合は、しっかりバックグラウンド・チェック(信用調査)をしたり、本人にインタビューしてから決めましょう。ひとりひとり希望時給を書いていますから、ご近所の相場を知る手がかりになります。

 自宅でベビーシッターをお願いするなら、周りに危ないものがないよう部屋を片付け、ベビーシッターが出入りしてよい範囲を指定しておきましょう。緊急連絡用に、携帯電話の電話番号を残しておくのも重要です。

 お子様が小学校高学年で手間がかからない場合でも、北米では保護者なしで留守番をさせたら犯罪行為になってしまいますから、外出時にはお知り合いのお宅に預けるなり油断なく対処してください。