日本の都市部なら2、3日車が動かなくてもバスや電車でたいていの用が足せますが、アメリカの地方都市や田舎に住んでいて車が動かなくなってしまったらたいへん…途端に生活が破綻します。奥様方も。いざというときには、ご主人がおられなくてもトラブルに対処できるくらいの自信を付けておきましょう。 ロードサイド・サービス 路上で車が故障したり、何かトラブルが起きたりして、いざという時のために、ロードサイド・サービスを契約しておくとよいでしょう。日本のJAF(日本自動車連盟)と同様のAAA(American Automobile Association)という組織もありますが、プレミオのカーライフサポートなら、日本語で相談できるので助かります。料金的にもAAAより割安のはずです。 あまり思い当たらないかもしれませんが、具体的に路上トラブルというと、故障して動かないので修理工場まで牽引してもらう場合や、パンク、バッテリー上がり、ガス欠、ロックアウト(鍵がかかってしまって開かない)などがあります。新車を購入すると、メーカー提供の1年間のロード・サービスが付いていることもあります。カナダには、CAAがあります。皆さん、それぞれのご都合でお選びください。 パンク ⇒ タイヤ交換 さて、最近はタイヤが改良されて数こそ減りましたが、なかなか絶滅できないのがパンクです。パンクしても、まだしばらくは運転できるようでしたら最寄りのガソリンスタンドなど人気のあるところまで何とかたどり着くよう頑張りましょう。車のタイヤにはスティール・ワイヤーが編み込まれているので並大抵の重さではありません。SUVのタイヤは一回り大きいので、私でもひとりでは動かせませんでした。自分で取り替えるにしても、誰かの助けがないとたいへんです。 遠くまで運転できない状況なら、とにかく車を危なくない場所に移動しましょう。高速道路の路肩でパンクを修理する恐怖は味わってみない限り分かりません。その後は、場所や時間、天気などの諸条件を検討して、自分たちでタイヤを取り替えるか、ロードサイド・サービスの助けをじっと待つか決めてください。運がよければ通りがかりの人や、ハイウェー・パトロールが手伝ってくれることもあります。パンクは英語でフラット・タイヤ(flat tire=ペチャンコ・タイヤ)ですからお忘れなく…。 タイヤ交換は、「車のマニュアル」と「道具」と「十分な力」さえあれば、初めての人にも簡単にできます。マニュアルは、常にダッシュボックス(助手席前の物入れ)に入っていますか?必要な道具といえば、(当たり前ですが)予備タイヤと、ジャッキにレンチですが、中古車を買うときには3点が全てそろっているか確認しておかないといけません。マニュアルには、パンク修理の丁寧な図解が載っていますから、あまり英語を読まなくても要点は理解できます。一度、ユーチューブの動画を見てイメージトレーニングしておきましょう。 ビデオを見終わったら、念のため、お車のスペアタイアや工具の有無を確認しておきましょう。マニュアルはコンソール・ボックスに常備されていますか?タイヤ交換の手順の説明は何ページにありますか? これで、初体験のパンクにも落ち着いて対処できます。タイヤ交換が終わったらとにかく帰宅して、一息入れてから行きつけのディーラーにタイヤの状態を診てもらいましょう。車のトラブルの費用は自動車保険で補償してもらえることもあるので、領収書はきちんと取っておいて、後日、保険代理店に相談してみましょう。 話は少しそれますが「Fix-A-Flat」というスプレー剤があります。私たち自身は使ったことがないのですが、知り合いの奥様がパンクの際に持っていて救われたと大喜びしていました。パンクしたタイヤを完全に直す薬剤ではなく、修理工場に着くまでタイヤを持たせる応急措置用ですが、きっと役に立つのではないかと思います。 バッテリー切れ ⇒ エンジンのジャンプスタート うっかり点灯したままで長時間駐車しておくとバッテリーが上がってしまうことがあります。でも、ブースター・ケーブル(写真右)と正常に動く車があれば、エンジンをかける(ジャンプスタートさせる)のは簡単です。 ガレージの中では排気ガスが危険ですから、必ずシャッターを大きく開けた上でエンジンをかけなければいけません。ケーブルは短いので、(車を簡単に動かせる場合は)車を向き合うように駐車すると作業が楽にできます。 @ 正常車のエンジンは止めておきます。 A 正しい順序でケーブルをつなぎます。 1. 最初に赤ケーブル… まず故障車 電池(+)、次に正常車 電池(+) 2. 次に黒ケーブル… 最初に正常車 電池(−)、次に故障車 電池(−) B 正常車のエンジンをかけ充電します。 C 少し待って故障車のエンジンをかけます。 D エンジンがかかったら、つなぐ際と正反対の順序でケーブルを外します。 1. 最初に黒ケーブル… まず故障車 電池(−)、次に正常車 電池(−) 2. 次に赤ケーブル… 最初に最初に正常車 電池(+)、次に故障車 電池(+) E 故障車をしばらく走らせる。 F できれば、そのまま修理工場に行き、バッテリーに問題がないかチェックしてもらう。 |