グラウンドホッグ・デー節分は立春の前日(2月3日頃)ですが、2月2日には北米各地で「グラウンドホッグ・デー」というお祭が行われます。この日には、グラウンドホッグが地上の様子を見るために巣穴から顔を出し、(お天気が曇りで)自分の影が見えなければ冬の終わりは近いとみて外に出てきますが、(お天気がよく)自分の影がくっきり見えると今年の春は遅いいとみて慌てて冬眠に戻ってしまう…という言い伝えです。 もともとは生後40日のイエスが初めて教会に連れられて行った「聖母マリアのお清めの日」に当たります。シモン(=イエスの兄弟…宗派により解釈に異論)が「この子は人々に明かりを与える」と言ったことから、ギリシャ正教では教会でろうそくを清めてもらう行事が残っているそうです(キャンドルマスの日)。 グランドホッグ・デーは「夕焼けの翌日は晴れ」と同じように代々言い伝えられた天気予報。ご参考に、次のようなスコットランドの詩(翻訳:山田)をご紹介しましょう。
そういえば、20年前にカナダのトロントに住んでいた頃、1月半ばから2月にお天気がいいと「外は摂氏マイナス20度の厳冬」という経験をよくしました。グランドホッグ・デーの行事が盛んなのは、アメリカではペンシルバニア州やニューヨーク州、カナダではトロントのあるオンタリオ州などですから、「言い伝えの天気予報」がよく当たる地域は限られているのかもしれません。 グラウンドホッグ・デーは田舎町の「村おこし」のような面もあり、各地のグラウンドホッグにニック・ネームが付いています。ペンシルバニア州パンクスタウニーの「パンクスタウニー・フィル(Punxsutawney Phil)」は、映画で紹介されて、中でも飛び抜けて有名になりました。 リスの仲間ところで、ホッグといえばブタやイノシシのことですから、グラウンドホッグといえばツチブタと訳してしまいそうですが、それはとんだ大間違い。ツチブタが可愛くないと言ってしまうと気の毒ですが、グラウンドホッグはウッドチャックとかマーモセットとか呼ばれる大型のリスの仲間で可愛らしい顔をしていますから念のため。
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