冷蔵庫から水が漏れ出てくることがあります
冷凍庫の自動霜取り用排水管がつまると一大事
夫婦共稼ぎの歴史が長いアメリカでは、主婦が面倒な家事をしませんから、家電製品も普及後50年を経てちっとも進歩しません。冷蔵庫も大きいだけで、高級機といえどもドアを開けずに氷や冷却水を使えるのが唯一の自慢…それくらいですから、アメリカの家電には原始的な故障が起きることがあります。
例えば、冷蔵庫から水が漏れてくることがあります。冷凍庫(冷蔵庫の左側)の排出口がつまると、霜を自動解凍した水がドアの下から漏れ出すのです。
排水口の先はどうなっているのか冷蔵庫を前に動かして見てみましょう。給水管は十分長く、冷蔵庫を乱暴に動かしても大丈夫でした。
霜取り後の排水は、モーターの裏を流れて受け皿に貯まる仕掛けになっています。モーターの熱とファンの送風で自然乾燥させるのですから、長い間にパイプの中でホコリやサビがこびりついて排水管がつまるのも無理ありません。
パイプのつまりを解消させるためには、電気掃除機が有効です。水をパイプに貯めたまま強引に吸い込んでみましょう(紙袋式なら問題ないと思いますが、電気掃除機を壊さないようにご注意ください)。
メーカーに修理屋を頼むのが一番ですが、すぐに来てくれるとは限りません。中には頼りないプロもいますから、修理中は見張っていた方がよいでしょう。
冷蔵庫の水漏れがなくても、庫内の臭いがきつくなったら、パイプの目詰まりを気にした方がいいかもしれません。ベーキングパウダーを、お湯に溶かして流すとよいそうです。
ついでに一言…ベーキングパウダーは消臭剤に使えます。日本のような小型の消臭剤を売っていないのは、アメリカ人は日本人のように多彩な食材を冷蔵庫に収納せず、庫内のスペースを節約する必要がないからに違いありません。
冷凍庫が冷蔵庫の上に乗っているタイプの場合は、どうでしょう。
極めて大雑把な構造で、皆さんもじっくり庫内を見たら驚かれることでしょう。製氷コーナーの霜が融けてできた水は、背面を伝って冷凍庫の床下に流れます。冷凍庫の壁の霜が融けてできた水も、壁と床の隙間から流れ込んで、いったん冷凍庫の床下に集まります。
冷凍庫の床下の水は、冷蔵庫の天井部のジョウゴ型のパーツを経て、背面の壁を伝い冷蔵庫の底から排出されます。
つまりやすいのは、ジョーゴ型パーツの部分です。簡単に分解できない構造ですから、(直るかどうか知りませんが)修理を頼む方がよろしいでしょう。ただし、強いて言えば、ジョーゴ型のパーツの下からホースで注水して(皆さんの運がよければ)つまりが解消する可能性があります。腹を立てるよりはあきれるしかない設計思想です。
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