有名店の有名ブランド商品にもまぎれているので注意

　原因不明ながら中国製ペットフードに黄信号!!

　自分たちがペットを飼っていないせいで、これまでは何となく見逃してきた話題ですが、中国製のチキンジャーキーのおやつを食べペットが病気になる事故が続発しています。最初に70例の報告があり、アメリカ食品医薬品局(FDA)が発表したのは2007年9月のこと。その後7年の間に、FDAには1000匹を超える死亡例も含め、4800例（イヌ5600匹･ネコ24匹･ヒト3名）の事故の報告がありました。うち1800例は昨年10月から約半年の間に起きた事故です。

　報告の内訳は、6割が胃腸や肝臓の病気、3割が腎臓や泌尿器系の病気、1割がその他の皮膚科や神経、免疫系などの病気で、FDAは細菌や重金属はじめ様々な毒素の検出を試みましたが、未だに原因は究明されていません。

FDAが異例の警告

　報告の中には別の原因による事故も数多く混入していますが、これまでに解剖した26例のうち13例についてはジャーキーとの関連を否定できないとして、5月16日にペットの飼い主に注意を呼びかける異例の警告を発表しました。因果関係が説明できず、商品の回収命令は出せないようですが、ペットがジャーキーを食べた後に、食欲が減ったり、だるそうにしたり、吐いたり、下痢や血便をしたり、多量の水を飲んだり、頻尿になったりした場合に、飼い主は各地のFDAの支部に報告するよう求めています。

　FDAは具体的なジャーキーの製品名やメーカー名を公表していませんが、報道では、

　〇 Waggin’ Train Jerky Treats or Tenders (Nestle Purina)

　〇 Canyon Creek Ranch Jerky Treats or Tenders (Nestle Purina)

　〇 Milo’s Kitchen Home-Style Dog Treats (Del Monte Corp)

　の名前が伝えられています。いずれも大メーカーの製品ですから、注意しない限り、購入してしまいます。

　前回は、2012年にマスコミが騒いで社会問題化し翌年"Waggin’ Train"はいったん自主回収されましたが、その後、製造過程を精査した上で再び店頭に並ぶようになっていました。

来年3月まで店頭に

　今回のFDAの警告を受け、「PetCo」や「PetSmart」はすぐさま中国製ジャーキーの販売中止を発表しましたが、よく読むと「PetCo」は年内に、「PetSmart」は来年3月末までに全品を店頭から除去するという歯切れの悪い「約束」。5年前まで市場の9割を占めていた中国産は、既にもう残り5割までシェアを減らしていますが、それでも一気に米国産に切り替えるのは容易ではありません。

　つまり、しばらくは、有名店で有名ブランドといえども安心できないということです。大事なペットを苦しませたくない方は、ジャーキーの袋のメイドイン○○をしっかり確認してください。