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在留届と総領事館(大使館)

★海外在留邦人の市役所 ★婚姻・出生届〜在留・署名証明 ★領事出張サービスで「署名証明」


海外在留邦人の市役所


 アメリカ本土の日本公館と各管轄地域

 総領事館や出張駐在官事務所というのは、日本の外務省の出先で、

  @日本人の海外居住者や旅行者の安全を守ったり

  A政府に代わって届出受理/証明書発行の事務をしたり

  Bビジネスや子女教育のサポートをしたり

するお役所です。いわば、海外在留邦人の市役所の役目を果たしてくれるお役所といえましょう。

 大使館の最も重要な任務は外交ですが、ワシントンDC地区の総領事館の役割を兼務しています。

 3ヶ月以上外国に滞在する日本人は、在留届を提出する決まりになっています。海外で事件があるたびに日本人の安否が報道されますが、安否確認の原簿になるのが在留届です。所轄公館のホームページから在留届のフォームをダウンロードして、記入してファックスするだけの簡単な手続きです。

 発展途上国ならいざ知らず、先進国のアメリカで、安否確認のために、わざわざ在留届を出す必要はないと言ってしまえばそれまで…。でも、パスポートの更新や在外選挙人名簿の登録、ほかにも、長く海外に滞在していると、大使館や総領事館に手伝ってもらわなければならないケースが出てきます。在留届は、忘れないうちに出しておきましょう。


婚姻・出生届〜在留・署名証明


 諸事務の中では、出生届や婚姻届、死亡届など戸籍に関わる届出を受理する役目が重要です。日本人がアメリカで結婚したり、お子様を設けたりした場合は、アメリカの自治体のお役所と総領事館に届出しなければなりません。特に出生届は3ヶ月以内に届けないと、お子様の日本国籍が得られなくなってしまいます。

 また、日本で不動産を売買したり、年金を受け取る手続きをしたり、日本にいれば「住民票の写し」や「印鑑証明」の提出を求められるケースでは、代わりに総領事館に「在留証明」や「署名証明」を発行してもらうことになります。

 総領事館が発行する各種証明書は以下の通りです(下線部はナッシュビル総領事館のページにリンク)。

在留証明書(1通につき$15)
外国のどこに住所(生活の本拠)を有しているかを証明するものです。恩給・年金受給、不動産登記、遺産相続、日本の学校での受験等の手続に使われます。
署名証明書(1通につき$21)
日本での印鑑証明に代わるものとして、本人の署名(及び拇印)であることに間違いないことを証明するものです。日本での遺産相続、不動産登記、銀行ローン、自動車名義変更等に使われます。
警察証明書(手数料不要)
日本での犯罪歴の有無を証明するものです。申請から交付まで約2ヶ月を要します。
自動車運転免許抜粋証明(1通につき$26)
日本の有効な運転免許証の必要な部分を抜粋し、英文に翻訳した証明です。
英文の身分事項証明書(出生証明書、婚姻証明書等:各$15)
外国の官公署等に提出するために必要で、日本国籍者の戸籍に記載されている身分、申請者本人の出生、婚姻、離婚等の事実を証明する英文の証明書です。

 在留証明書を取得するには、現地の運転免許証がなければ、光熱費のインボイス(請求書)や銀行のステートメント(取引明細書)を提示する必要があります。郵送で依頼する場合には、返信用切手とともに、手数料をマネーオーダーにして同封しなければなりません。

 マネーオーダーは、郵便局のほかスーパーなどで発行してもらうこともできます。お取引銀行では手数料なしで発行してもらえるかもしれませんが、キャッシャーズチェック(自己宛小切手)やサーティファイドチェック(支払保証小切手)とは違いますから、注意してください。


領事出張サービスで「署名証明」


 総領事館が地元にあれば問題はないのですが、最悪は飛行機で1泊覚悟の旅をしなければ出頭できないほど遠い所に住んでいる皆さんも多数おられます。たいていの手続きは郵送でもできるように決まっていますが、パスポートの更新など、本人が担当官の面前で手続きをしなければならないケースがあります。

 そこで、各地の総領事館が、年に2回程度、日本人が多く住んでいる地域に領事出張サービスをしています。パスポートの更新は、事前に申請して手続きを進めておく必要がありますから、気をつけてください。当日、最寄りの出張先に出向いても、急にはできません。

 領事出張サービスの目的は、パスポートの更新や在外選挙人登録のためと説明されていますが、目的外の依頼も受け付けてくれます。たとえば、署名証明も郵送ではできない面倒な手続きですが、領事出張サービスの日に出張先で申し込めば、ご自宅宛てに証明を郵送してもらえます。

 その場合は、返信用の切手を持参する必要があります。手数料は、小切手やクレジットカードでは受け付けてもらえませんから、現金でおつりのないように持っていきましょう。

アメリカにある日本公館は、次の通りです。

館   名

管  轄  地  域

日本国大使館

ワシントンDC

在アトランタ総領事館

アラバマ州/ジョージア州/ノースカロライナ州/サウスカロライナ州/バージニア州

在サンフランシスコ総領事館

中北部カリフォルニア/ネバダ州

在シアトル総領事館

ワシントン州/モンタナ州/アイダホ州アイダホ郡以北

在アンカレッジ駐在官事務所 アラスカ州

在シカゴ総領事館

イリノイ州/インディアナ州/ミネソタ州/ウィスコンシン州/アイオワ州/カンザス州/ミズーリ州/ネブラスカ州/ノースダコタ州/サウスダコタ州

在デトロイト総領事館

ミシガン州/オハイオ州

在デンバー総領事館

コロラド州/ユタ州/ワイオミング州/ニューメキシコ州

在ナッシュビル総領事館

アーカンソー州/ケンタッキー州/ルイジアナ州/ミシシッピ州/テネシー州

在ニューヨーク総領事館

ニューヨーク州/ニュージャージー州/ペンVルベニア州/デラウエア州/メリーランド州/ウエストバージニア州/コネチカット州フェアフィールド郡/プエルトリコ、バージン諸島

在ハガッニャ総領事館

グアム/北マリアナ諸島 

在ヒューストン総領事館

テキサス州/オクラホマ州

在ポートランド総領事館

オレゴン州/アイダホ州のシアトル総領事館管轄地域以外

在ボストン総領事館

メイン州/マサチューセッツ州/バーモント州/ニューハンプシャー州/ロードアイランド州/コネチカット州のニューヨーク総領事館管轄地域以外

在ホノルル総領事館

ハワイ州/米国の領土中/他の総領事館の管轄地域以外

在マイアミ総領事館

フロリダ州

在ロサンゼルス総領事館

南カリフォルニア/アリゾナ州

アメリカ以外の北米在外公館は、次の通りです。

館   名

管 轄 地 域

在カナダ日本大使館

オンタリオ州オタワ周辺

在バンクーバー日本総領事館

ブリティッシュ・コロンビア州/ユーコン準州

在カルガリー日本総領事館

アルバータ州/サスカチュワン州/マニトバ州/北西準州/ヌナブト準州

在トロント日本総領事館

オンタリオ州(オタワ周辺を除く)

在モントリオール日本総領事館

ケベック州/ニュー・ブランズウィック州/ノヴァスコシア州/プリンス・エドワード・アイランド州/ニュー・ファウンドランド&ラブラドール州

在メキシコ日本大使館

メキシコ全域