アメリカの 「暮らしとノウハウ」・e-ガイド(印刷ページ

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日本人に便利な通販 B

★日本向けギフト★


 私が北米で初めて赴任したのはカナダのトロントでしたが、数えてみると来月(2017年10月)でちょうど30年…わけもなく感傷的になります。カナダでは日常の日本食材に不自由しましたが、当時の日本では滅多にお目にかかれないロブスター・ソフトシェルクラブ・数の子昆布(子持ち昆布)などがたらふく食べられ、総合的に食の幸福感はハイレベルでした。そんなわけで日本の両親や親類にも大いに期待され、しばしばカナダからシーフードを贈りましたが、まだインターネット名のない時代です…市内のシーボーン(直営サイト)という海産物店に頼んで、送ってもらっていました。 


このページの目次

+++++ 日本の楽天市場とアマゾン +++++

 今や日本で何でも手に入る時代になって、わざわざ北米からギフトを送られるありがたみが薄れてきてしまいました。楽天の場合は1年を福袋&初売り・バレンタイン・ホワイトデー・母の日・父の日・お中元・敬老の日・ハロウィン・お歳暮・クリスマス・年越し&おせちの季節に区切ってギフトを特集しています。


楽天市場

 敢えて北米産のギフトにこだわるなら、以下のキーワードで検索なさってはいかがでしょう。

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アマゾン(日本)

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+++++ 在米の日系ギフト通販 +++++

 伝統的な北米ギフトは、お中元の季節のアメリカンチェリーと秋の北米産マツタケです。


日系ギフト通販5社

 大半はカタログ通販の時代から続く老舗です。お中元やお歳暮の季節には品揃えが増えます。

JALショッピング

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センカギフト

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日通ギフト

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ee-ギフト

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アメリカンチェリー

コロンビア川流域

 毎年5月に入ると、スーパーに生食用のチェリーが出回り始めます。日系のギフト通販各社がお中元用アメリカンチェリーの予約セールスに懸命になるのもこの頃からですね。チェリーの生産高では、アメリカはトルコについで世界第2位です。

 日本向けの甘〜い生食用チェリーは概ね西海岸産で、その生産の中心は、ヤキマバレー(Yakima Valley)などノースウェストのコロンビア川流域です。ワイン用のブドウやリンゴの栽培も盛んなことで知られています。

 コロンビア川は、カナディアンロッキーからシアトル東方の内陸を下り、オレゴン州のポートランド付近で太平洋に注ぐ大河です。1万5千年~1万3千年前にこの地域の氷河が北に後退し、モンタナ州やユタ州にあった大氷河湖が決壊してミシガン湖の総水量の半分に相当する大洪水が繰返し起きたそうです。おかげで、流域に水はけのよい大量の土砂がもたらされ、チェリーや高原フルーツには理想的な農地となりました。

 日系ギフト通販と深いお付き合いのオービル農園(Auvil Fruit Company)も、コロンビア川河畔にあります。創業者のグレイディ・オービルさんは、アメリカにオーストラリア産の青りんごグラニー・スミスや日本産のフジを持ち込んだ人物で、米国ノースウェストの農業史にその名を刻んでいます。

Bing Cherry

Rainier Cherry

 アメリカで最もポピュラーなチェリーは、実がしまり大粒で甘み豊かなビング種で、日本向けの売行きもナンバーワンです。1875年にコロンビア川河口付近で誕生した果皮が赤紫色のダークチェリーで、品種名のビングは開発者の満州系中国人のお名前です。

 もう一つは、レイニア種。日系人がタコマ富士と呼び親しんできたレーニア山にあやかった名前ですね。こちらは、1952年にワシントン州立大学が開発し、オービル農園のグレイディさんが商品化して育て上げた比較的新しい品種です。いかにもサクランボらしい赤〜黄色の果皮で繊細で上品な甘みが特徴で、近年は日本でも人気です。


北米産マツタケ

北米マツタケの産地

 マツタケは里山のアカマツの林で採れる大衆的なキノコだったそうです。戦前のピーク(1941年)には1万2千トンも採れたのが、今や日本人が食べるマツタケの約95%は外国産。国産は年産百トン前後まで減少してしまったのですから、貴重品扱いされるのも無理ありません。

 外国産の中では中国産が安くて売れ筋ですが、長い輸送の間にせっかくの香りが薄れてしまうのが玉にキズです。そこへいくと北米産は、見かけが少し色白なだけで香りでは国産に負けません。

 日本に輸出するマツタケは、主に南アラスカから北カリフォルニアにかけての沿岸山地(Coast Mountains)の自然林で採れます。

 きのこ狩りは北米各地でできますが、落葉や表土をいじるだけでも生態系が乱れるおそれがあるそうで、アメリカでは場所により厳しく規制されていますから注意してください。

 バンクーバーやシアトル、ポートランドにお住まいの日本人の皆さんの中には、地元の人に誘われてマツタケ狩りを体験している人が大勢おられます。ロッキー山脈やケベック州のローレンシャン台地、オーロラの名所イェローナイフ付近にも穴場はあるようです。

 メキシコ産のマツタケは外見も国産似で、お値段はひと回り高めです。国産品や北米産より一足早く、秋に先がけて出荷されます。知る人ぞ知るですが、メキシコはインディオの呪術師がキノコを食べて恍惚状態で祈祷する伝統があったほどのキノコ消費国です。マツタケは、ロッキー山脈の延長でメキシコの中央部を縦走する東シエラマドレ山脈の南端の地方で採れます。