すきま風対策で暖房効果アップ ★簡易対策 ★暖炉の灰だまり ★玄関ドア・裏庭やガレージに通じるドア ★スライド式サッシ窓
世界中で異常気象が当たり前になってきて、冬の寒波の厳しさも昔の比ではありません。そんな時代ですから、すきま風撃退作戦を実施してしてみましょう。わが家の場合は、寒い日にはフル稼働だったガス暖房のボイラー(ファーナス)が休み休みに着火して、しかもサーモスタットの温度設定を変えずに、室温が2〜3℃も上昇する好結果を得られました。 簡易対策
ほかにチェックしておきたい場所は、乾燥機のパイプ孔、電話やケーブルの引込み孔、屋根裏に上がる際に使う天井の穴…見逃しやすいので、お気をつけください。
すきま風は寒い日なら手をかざしてみるだけでチェックできますが、しっかり確認するなら、右の写真のように線香の煙の流れを見てください。 簡単に済ませるなら、ありあわせの家電製品梱包用の気泡緩衝シート(プチプチより気泡の小さいクッション)を細く切ってすきまに埋め込むだけでも効果があります。英語のサイトに、すきま風防止で光熱費が20%安くなると書いてありましたが、正に省エネの好事例で、夏の冷房費も当然安くなります。 暖炉の灰だまり(アッシュピット)
暖炉の天井には煙突につながる開閉式のダンパーがあります。換気口とアッシュピットは必ずあるとは限りませんが、わが家の暖炉はガスとマキの両用で、左の壁に開閉式の換気口と、底に開閉式のアッシュピット(灰だめ)口があり、下の写真のように煙突の下部で屋外と通じています。
このすきま風を防ぐには、暖炉の壁と底に気泡緩衝シートを貼り付ければいいのですが、特に底のアッシュピット口はテープで貼りにくいので、大きめのシートを何枚か重ね、その上に重しを載せて押さえました。 あるいは、右の写真のように屋外からすきま風を遮断する方が簡単かもしれません。アッシュピットはシートを二枚重ねにして挟んで閉じるだけでピッタリ閉まりました。ただし、周囲のレンガとアッシュピットの間にすきまがあれば何か詰め物をしなければいけません。 換気口は、太いテープをベタッと貼ってふさいでしまったら完璧ですが、暖炉を使用する時に外すのを忘れたら、一酸化炭素中毒になりかねませんから、くれぐれもご注意ください。また、貸家の場合は、ご退去の時に忘れずに暖炉を元に戻してお返しするようお願いします。 玄関ドア・裏庭ドア・ガレージに通じるドア
===== 途切れたドア・クッション =====
私たちの住まいは、地元で評判の工務店の作品。築18年の今でも痛みが少なく助かっていますが、玄関ドアのパーツに関してはベストの選択でなかったのかもしれません。 見えない部分の造りが粗雑で、右の写真のように、すきま風防止に重要なゴムのクッションがコーナーで途切れていたのです。 今さら早速というのも妙ですが、取敢えず家電製品の緩衝シートを適当な長さに切り、クルクル細く巻いてギュッと押し込んでみました。それだけで、すきま風が、完全に遮断されるのですね。 といっても、(目立たないところとはいえ)緩衝シートの応急措置ではみっともないとお思いの方は、すきま風防止用のテープを買ってきましょう。ウィンドーシール・テープとかドラフト・エクスクルーダ―(Draft Excluder)などと呼ばれています。 素材にはゴム系とスポンジ系があります。きれいに仕上げるなら、現在のドア枠のクッションによく似たゴム系のテープを探して継ぎ足すか、いっそのこと全て貼りかえるかご事情に応じて検討してください。
さほど見かけを気になさらない方は、面倒が少ないので、スポンジ系のテープを切り貼りなさるようお勧めします。サイズですか?ピタリと合うのを何種類も買えばベストですが、薄めで細めのテープを一つ買えば、重ね貼りで、どこにでも使えます。 ===== 密閉性の低いドア =====
原因として多いのは、ドアロックのラッチ受けの位置が少しずれているケースです。ラッチ受けのネジを一度ゆるめ、心もち位置を動かしてネジを締め直すだけで、解決するかもしれません。 それでもダメなら、薄いウィンドウシール・テープを、ドアクッションの上に重ね貼りすると解決します。 ===== 敷居の高さを調整 =====
ドア下の場合は、ドア本体にドア・スウィープというゴムのクッションが付いていて、敷居とすきまをふさぐ仕組みです。しかし、ドアを完璧に水平に取り付けるのは難しく、また取り付け後のドアも長年開け閉めするうちに若干ゆがみを生じてくるものです。 そこで、一部のドアには、左の写真のように敷居の高さを調整するネジが付いています。ドライバーを右に回すと敷居が低くなり、左に回すと敷居が高くなります。複数のネジを調整して、ドア下と平行に合わせましょう。高くしすぎると、敷居もドア・スウィープも摩擦で痛みやすくなります。 敷居の高さの調整がないドアの場合は、いったんドアを外してドア・スウィープを貼り直すので、私たち日本人の素人にとっては大作業です。横付けのドア・スウィープもありますが、美観を損ねるので玄関ドアやリビングから庭に出るドアなどには使えません。 スライド式サッシ窓
でも、アメリカの家は長持ちしますから、皆さんの中にも木製サッシ窓の貸家をお借りの方が多いはずです。木製サッシ窓は、枠が腐ってひび割れてしてくることもありますから、ひどくならないうちに大家さんに報告して直してもらいましょう。 さて、サッシ窓の左右にはすきま風を抑える工夫が施されていますから、ウィークポイントは、開け閉めする窓パネル同士と上下の外枠との間です。 こうした場所にいちいちスポンジ系のウィンドーシール・テープを貼って、すきま風は防ぐのも悪くはありませんが、その前に一つチェックしておきたい場所があります。 ===== サッシロックのたわみ =====
特に風が強い日にガタガタと鳴る窓があれば、重点的に調べてみましょう。一般的に木製サッシ窓には金属製のサッシロックが使われていますが、わが家では、受け口側が軽くたわんだサッシロックが見つかりました。 早速、受け口をいったん外し、ハンマーで軽くたたいてたわみをなくして元の場所に戻しました。それだけで、すきま風がピタッと収まったので驚きです。ホームセンターで新品を買って交換する必要はなさそうです。サッシロックの規格は様々で、代替可能な製品を見つけるのは意外にたいへんです。規格が違うサッシロックを買ってきて新しいネジ穴を開けると、窓パネルのサンが痛みますからお勧めできません。 |