雪の多い地域に赴任して苦労しておられる方も多いと思いますが、若いからとはいえ力まかせに雪を放り投げていると腰痛など身体の故障の原因になります。 軽いシャベルを選ぶ一番大事なのは姿勢です。写真を見てお分かりのように、私は@できるだけ真っすぐ立ちA腰の屈伸の回数を減らしBやむを得ない場合もなるべく深く曲げないよう心がけています。 そのためには、軽い雪かき棒(Snow Shovel=写真@)を選ぶことが肝心です。一度に大量の雪をかきとれる大きなシャベルがついたものを選びがちですが、雪を投げるときに背筋に負担がかかりますから気をつけましょう。一度にとる雪が軽ければ素早くせっせと片付くので、意外に「急がば回れ」の法則が働きます。 雪は足元に片付ける
雪を遠くに投げずに、足元に近い場所に片付ける工夫も必要です。雪の深さや雪の重さなど天候要因によって、作戦は、その都度、練り直さなければいけません。私たちが住むケンタッキー州レキシントンではせいぜい10pまでの積雪が普通ですが、そんな時に私がガレージ前のドライブウェーを除雪する手順を図に描いてみました。 車2台を収納するガレージの間口は約5m…左右に一度に雪をかき集めるとシャベルにあふれてしまいますから、まず中央に道路に向かって進む道を作ります。その道から、雪かき棒を持って左右に進み、あまり腰をかがめずに、かいた雪をドライブウェーのすぐ脇に捨てます。 どうしても腰を曲げる必要があるときも、上体を前に倒すのではなく、ひざを曲げて腰を下ろすように努力するとよいでしょう。積雪が多いと1mも進まないうちにシャベルが一杯になってしまいますが、その場から雪を放り投げるよりも、シャベルの半分だけ使って雪を集めドライブウェーの脇に進んで雪を捨てる方が、ずっと楽です。 雪の深い地方では雪かき機(Snow Thrower)が必要です。写真のような座って運転するタイプ以外に、値段もお手頃な小型の手押し式がありますから、赴任期間が長くなりそうな駐在員の皆さんは、思い切って最初の冬に買った方がよろしいですよ。 屋外駐車には送風機冒頭にわが家の冬の道具の写真を載せました。Eの携帯送風機(Blower)は、主に落ち葉を吹き飛ばすために使うものですが、軽い粉雪くらいなら、雪かきにも便利です。ただし、風向きがコロコロ変わる日にはいけません。必ず、風上から風下に雪を吹き飛ばしてください。 携帯送風機からは、かなり熱い温風が吹き出してきますから、屋外に駐車した車の雪を、車体を傷つけずに、どけたり融かしたりするのには最適です。降雪がなく、ただ寒さでドアや窓ガラスが凍り付いてしまった時には、解氷スプレー(De-icer=写真B)や先端に硬いヘラ(Scraper)が付いた除雪ブラシ(Snow Brush=写真D)があれば、用が足りるでしょう。 蛇足ですが、車には、寒冷地仕様の車窓洗浄液(Window Washer=写真C)をお忘れなく。暖かい地域にお住まいの方はご存知でないかもしれませんが、冬、出張で北に行くと、道路に撒かれている大量の融雪剤がフロントガラスがこびりついて、洗浄液を出しながら運転しないと、前が見えなくなって立ち往生してしまいます。 融雪剤は控えめに融雪剤(Ice Melter=写真A)には、色々な種類があります。有効な外気の温度がどこかに記載されているはずですから、買う前にご確認ください。 ところで、融雪剤はドライブウェーなどコンクリートをいためてしまうので、私たちは滅多に使いません。たまにレンガの玄関ポーチに撒くくらいなので、一袋買ってきても何年も持ちます。以前、普通の4倍早く効く融雪剤を買ってきたところ、ふたは密閉していたいたのに中味がしっけて固まってしまいました。 これに懲りて、今では通称ロックソルト(Rock Salt=岩塩)というビニール入りの安物を使っているのですが、わが家の用途には十分です。成分は塩化カルシウム…庭の草花には良くないようですから、撒き過ぎないように注意しましょう。 |