小切手を切ってみましょう


 当座預金を開くと、その場で仮の小切手帳が手渡され、続いてご自宅にお客様のお名前とご住所,口座番号の印刷された小切手帳が何冊も箱に入って送られてきます。だんだん慣れて小切手を使う機会が増えてくると、箱入りの小切手帳もすぐになくなるようになってきます。小切手は、小切手帳から切って使うので「Cut a Check」というのですね。

 ≪小切手記入上の注意≫

@小切手をお買い物で使う際には運転免許証など身分証明書の提示を求められるのが普通です。受取人欄に「Bearer」と書くと、持参人払といって誰でも銀行で換金できる小切手にすることができますが、紛失したりすると危険ですから、必ず受取人欄には相手の名前を書き入れましょう。逆に、小切手の裏面に「For Deposit Only」と記入すると、銀行は自行に口座を持っているお客様以外には支払えなくなりますから安心です。

A日付はあまり重要でないようですが、先日付(将来の日付)の小切手は日付の前でも原則有効、発行後半年以上経過した小切手は原則無効ですから注意しましょう。

B金額には数字と英字の2つの欄がありますが、両欄の内容が異なる場合には英字表記の方が有効とされますからこれも気を付けましょう。後から誰も金額を改変することができないように、英字は左詰めで書き、セントは、たとえば15セントならば “and 15/100”と記入して右側に横線を引いてスペースを埋める習慣です。

C小切手を渡した相手が、紛失や盗難を理由に再発行を依頼してきたらどうなさいますか?相手が信用できる人で金額も小さければ、あまり気にせずに再発行してあげても実害はないでしょう。でも相手がだます気ならば2度入金することも簡単にできるわけですから、こんな場合には銀行にストップ・ペイメント(支払停止)を依頼してから再発行する手順を踏みます。ストップ・ペイメントには手数料がかかりますから、相手に払わせるのが筋でしょう。

D経路番号(Routing No.)はアメリカの銀行を特定する番号で、あまり知られていませんが、日本から電信送金する場合に重要な項目です。口座番号や小切手番号とともに小切手の下の部分に光学読取用の字体であらかじめ印刷されています。小切手受取人の銀行が入金処理する際に余白に金額も印字され、後は、原則、コンピューターで自動処理されます。


お家賃を郵送しましょう


 さて、大家さんに毎月小切手を郵送するのは面倒な仕事ですが、送金手数料が切手代だけで済むのですから我慢してください。宛名と差出人の位置が日本とは違いますから気をつけましょう。皆さんのお名前とご住所を印刷したラベルを作ってくれるサービスがあります。いちいち住所を書きたくない方はご利用ください。インターネットでもオーダーできます。「Address Labels」または「Mailing Labels」の名前で探してください。

≪封筒の宛名書き≫

 宛名は、真ん中からやや右下に十分大きく書いてください。差出人名は左上に比較的小さめに書きましょう。

マネーオーダーの発行を頼む


 交通違反をして罰金を払うときや総領事館にパスポートの更新を頼むときなど、相手が日本でもアメリカでも、公的機関にお金を払うときには、小切手では受けけてもらえないケースが多くて面倒です。

 そんな場合には、郵便局や銀行、スーパーのサービス・カウンターなどで「マネー・オーダー(Money Order)」の発行をお願いします。お取引銀行では手数料なしで発行してもらえるかもしれませんが、キャッシャーズチェック(自己宛小切手)やサーティファイドチェック(支払保証小切手)とは違いますから、注意してください。