アメリカの 「くるまとドライブ」・e-ガイド(印刷ページ

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帰国時の売却

「下取りでなく売り切り」と念押し 事前見積もりで直前に売却


「下取りでなく売り切り」と念押し


 帰国が決まったら、まずディーラーに行って、いくらで車を引き取ってくれるか買値の見積もりを出させたらよいと思います。ただし、アメリカ人がディーラーに車を売る場合は「下取り(Trade-In )」のケースに決まっていますから、皆さんの場合は日本に帰るので「処分(Sellout)」するのだと、しつこいくらい念を押すように努めてください。下取りの場合は、どのディーラーでも新しい車を売りたい一心でお客様が喜ぶ買値を出します。売り切る場合の見積もりとは、だいぶ違います。


事前見積もりで直前に売却


Certificate of Title(権利証)

 皆さんが満足なさる買値が出れば、そのディーラーと打ち合わせておいて、帰国直前に車を持ち込んで売却するのが一番簡単な売却方法です。もっとも、何かトラブルが起きると後で面倒ですから、よほど気心が知れたディーラーでなければ帰国ぎりぎりの手続きは避けた方が無難です。週末はディーラーの経理が休んでいますから、週末に車を売る約束なら、あらかじめ小切手を切って、預かっておいてもらわなければなりません。

 さて、売却時には、車とキーのほかに、購入時に郵送されてきたタイトルという権利証が必要です。紛失していたら、州政府に再発行してもらう必要があります。郵送で依頼したら1週間かかりますから、そのあたりも前もってしっかり確認しておきましょう。

 お知り合いに買ってもらうなら、ディーラー見積もりの1〜2千ドル増しのお値段が妥当でしょう。インターネットの自動車売買情報サイトには中古車のディーラー販売/買取価格だけではなく個人間売買の参考価格も出ていますが、何といってもディーラーの見積もりが一番確かな数字です。

 売却手続きは、買い手か売り手の自治体のオフィスでできます。出生届や婚姻届、死亡届などを出す役所です。タイトルの譲渡の裏書(署名)をして、買い手が取得税と小額の手数料を払い、売り手も小額の手数料を払い完了です。売る予定の車を運転して出かけたら、帰りは乗って帰る車がありませんから誰かの助けが必要ですよ。私も1回経験しただけでよく覚えてはいないのですが、保険関係の資料くらいは持っていった方が安心かもしれませんね。

 新聞広告を使って売る方法もあります。私たちも経験がありますが、広告を出すやいなや購入希望者から続々と電話がかかってきました。車の仕様を詳しく聞いた上で「ソーリー」というケースもありますが、気に入った人たちが試乗しにお宅までやって来ます(したがって、女性の一人住まいの方には安全上お勧めできません)。アメリカ人は必ず値切ってきますから、新聞広告の売値は多少高めに設定して、あらかじめ折り合う金額を決めておくとよいでしょう。