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2012年12月15日(第78号)


お料理は使用する肉の部位次第で様変わりします

 炊飯器で真空調理…和風薄切りローストビーフ

 書くのが苦手というので代筆しますが、このコーナーは私の妻=満里の担当です。テレビでもインターネットでも美味しそうなお料理のレシピが氾濫していて、もう結構という気もしますが、このコーナーでは、満里が北米生活20年の間に先輩や仲間の駐在員の奥様やアメリカ人の友達に聞いて覚えた「アメリカで暮らす日本人」にお勧めのレシピを紹介します。


 これまでご紹介してきたe-レシピを、お菓子・惣菜など種類別や牛・豚肉など食材別に整理して、「家事とお料理・e-百科」の料理法とレシピの工夫のページ北米の食品と食材のページにあらためて掲載しました。

 北米の調理ならではの注意事項や食材の特徴を分かりやすくご説明しましたので、ぜひご利用ください。

 私たち自身にも、これから皆さんにご案内するレシピを考えるヒントになりました。そこで、今回はローストビーフの食材という見方から、牛肉のカット部位について考えたいと思います。

 そもそも柔らかくて上等とされる牛肉はウシの胴の背骨周りの筋肉で、胸の方がリブ。腹の方がロイン。リブは脂肪分が多く霜降りになりやすい部位で、ロインの中心部の筋肉が特に脂肪が少ないテンダーロイン(フィレ・ミニヨン)の部位です。

 肩(チャック)や前足の付け根(ブリスケット)、お尻(ラウンド)の部位は鍛えられた筋肉で、味はありますが硬いのでお値段的にはお徳用です。ローストビーフにできないわけではありませんが、普通はポットロースト(蒸し焼き)で薄切りにして食べます。

 リブやロインは高価な部位ですから、オーブンロースト(直火焼き)して、厚切りでしっかり味わってください。

 ところで、先日、満里が一時帰国した折に、妹に和風ローストビーフの手料理で歓待してもらう機会がありました。薄切りでしたが、柔らかさと美味しさは抜群。使った牛肉の部位は「もも肉」で、「もも肉」はアメリカの「トップラウンド」にほぼ相当します。

 オリジナルレシピはTBSの「はなまるマーケット」と聞いて、帰米後、アメリカの肉で試してみました。最近流行りの真空調理法…調味料に浸けた肉をジップロックで真空密閉し、炊飯器の「保温(70〜80℃)」でゆっくり加熱します。

 結果は大成功。しかし、率直に言えば、日本で売られている肉は、輸入物でもアメリカで売られている肉に比べて上質かな?というところがあるので、次に作る時は、少しぜいたくをしてサーロインを使ってみようかと思っています。


e-レシピ第53回「炊飯器で真空調理…和風薄切りローストビーフ」

==============≪材料≫===============

牛肉の塊 500g (今回はトップラウンド)

塩、粗引きコショウ、サラダ油 少々

道具…ジップロック 1枚 ストロー 1本

【たれ・調味料】

しょう油、みりん、酒 各 大さじ 2杯

砂糖 小さじ 1/2杯

わさび 小さじ 1/2杯弱

===============≪作り方≫==============

@ あらかじめ牛肉を冷蔵庫から出し、常温にしておく。ジップロックにしょう油大さじ2杯を入れる。

A みりん大さじ2杯を加える。


B さらに酒大さじ2杯を加える。

C 砂糖小さじ1/2杯を加え、混ぜる。調味料が出来上がり。


D 肉に塩を振り、

E 粗引きコショウを振り、


F 手でよくもみ込む。

G 真空調理用の湯を沸かしておく。

  別コンロでフライパンを火にかけて、温まったらサラダ油少々を敷き、


H 強火のフライパンで肉の表面全体に焦げ目をつける。

I きれいな焦げめがついたら取り出し

 


J 調味料入りのジップロックに入れる。

K 肉に、調味料を手でもみ込む。


L ストローで、ジップロック内の空気を吸出し、

M 真空状態にして、しっかりと口を閉じる。


N 炊飯器に肉を置く。

O お湯の方は、鍋底の全面に小さな泡がプツプツ出てきたら適温の80℃前後。


P お湯を肉の8分目の高さまで注ぐ。

Q 炊飯器のフタを閉め、保温スイッチを入れて40分間真空加熱。

  炊飯スイッチと間違えないよう注意。


R 肉を取り出し、

S ラップで包み(乾燥を防ぎ肉汁を落ち着かせる)、冷めれば出来上がり。


用済みの調味料を小鍋に空け、火にかけて軽く煮詰める。

㉒ 最後に、ワサビ小さじ1/2杯弱を溶かし込み、たれが出来上がり。