番外編…ホリデーシーズンのご馳走レシピ特集
新メニュー:
グレーズで味付けしたボーンレスハム
七面鳥や鶏の丸焼きと並んで、ホリデーシーズンに欠かせないハムの丸焼き…以前、e-レシピ第51回で骨付きハムの焼き方や添え物についてはご案内したことがありましたが、今回は(骨なしの)ボーンレスハムの焼き方とグレーズ(調味料)についてご説明しましょう。
アメリカ式の豚肉カット部位の呼称 |
さて、英語でハム(Ham)といえば、左図のように豚のもも肉そのものの名称です。つまり欧米では、豚のもも肉のハムが当り前で、骨(ボーン)があるかないかで、骨付きのノーカットのハムと、骨を取り除きらせん状にスライスしたボーンレス・スパイラル・スライスト・ハム(Boneless
Spiral Sliced Ham)に分類されます。
余談ですが、日本でボンレスハムというと、ロースハム(ロース肉を加工した日本独特のハム)やプレスハム(屑肉を集めたハム)との対比で、もも肉でできたハムを指します。
ロースハムとボンレスハムを比べると、ロースハムは脂質が多くて柔らかく、ボンレスハムは赤身が多く本来の肉の旨みを楽しめます。
100g当たり |
エネルギー |
蛋白質 |
脂質 |
ビタミンB1 |
ビタミンB2 |
ロースハム |
204kcal |
16.4g |
13.8g |
0.6mg |
0.1mg |
ボンレスハム |
124kcal |
18.7g |
4.0g |
0.9mg |
0.28mg |
資料:
伊藤ハム
ボーンレスハムには、しばしばグレーズという調味料の袋がついていて、これをスライスの間に塗り込んでハムの甘みをつけます。典型的なのはブラウンシュガーとハチミツを併せたハニーグレーズで、これで味付けしたハムはハニーベイクトハム。カナダ名産は、ハチミツの代わりにメイプルシロップを使ったメイプルベイクトハム。グレーズには、各種香辛料やマスタードやバルサミコ酢などを加えることもあります。
焼き方はハムの包みに添えられているレシピ通りで、焼き方もグレーズの塗り方もマチマチですが、最近焼いたボーンレスハムのレシピを、下の写真で説明します。
@グレーズ粉袋付きボーンレスハムを買う。
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Aハムを天板の上に置き、アルミホイルをかぶせる。 |
B325℉のオーブンで、ポンド(重さ)当たり10分焼く。 |
C小ボウルにグレーズの粉袋を空ける。 |
D大さじ4杯の水を加える。 |
Eグレーズをドロドロになるまで溶かす。 |
Fスライスの隙間にグレーズを塗る。 |
Gオーブンに戻し、425℉で5~10分焼く。 |
ほかに、これまでご紹介してきた「感謝祭から新年のホリデーシーズンやお祝い事に欠かせないご馳走」のレシピを、あらためて整理してみました。
七面鳥・鶏・ハム丸焼き、牛豚ロースト、前菜など
七面鳥(ターキー)は重たいので、アツアツでオーブンの出し入れをするのは危険です。必ずご主人やボーイフレンドに応援をお願いしましょう!!
そもそもアメリカでは、ホリデーメニューやバーベキューは男の仕事です。同様に、肉を骨から切り分けるのもチカラ勝負ですから、お気をつけください。男性も、慣れない包丁を使うとケガをすることがありますから、バカにしないで慎重に!!
和風フライドチキンは、大きな丸鶏を不安定な中華なべで揚げますので、ボヤを出したり火傷をしたりしないよう、皆さん、細心の注意を払ってください!!
でも、どれもみな美味しいレシピですから
♪ハブ・ア・ナイスホリデー!!♪
さて、ホリデーシーズンの華「七面鳥の丸焼き」のレシピをご紹介します。北米暮らしの記念に、一度は挑戦してみてください。重たいので、ご主人の協力もお願いしましょう。
日本に帰ったら二度とチャンスがないかもしれません
マイオーブンで15ポンド(7kg)のローストターキー!!
北米に来たからには、一度や二度は自宅でターキーを焼いてみましょう。日本に帰って、もし北米サイズのターキーが手に入っても、日本の家のオーブンには入りきらないおそれもあります。私たちが今回買ってきたターキーは、一番小さいのを選んだつもりでしたが、それでも15ポンド(≒7s)…写真でものさしの長さと比べていただけば、その大きさを実感していただけるでしょう。全文を読む
(2010年10月)
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七面鳥は、少人数の家庭には大きすぎます。日本人家庭のホリデーの食卓には、サイズ的には鶏が一番。それでも、アメリカの鶏は巨大ですから油断してはいけません。小ぶりな鶏を選んだ方が、調理が楽です。
私事ですが還暦の誕生日を迎えました…お祝い事には
本格スタッフィング(詰め物)入り丸鶏ローストチキン
今回は簡単料理ではありません。値上がりしたとはいえ、私たちの近所では、丸鶏が定価でもキロ4ドルで手に入ります。今回も一番小さな鶏を選んだつもりでしたが、それでも重さ8キロ。日本では、ちょっと考えられません。お祝い事の都度に外食も結構ですが、たまには豪華で安上がりな丸鶏のローストチキンを囲んで、自宅のダイニングルームで盛り上がってください。全文を読む
(2009年3月)
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本格派の洋風ローストチキンもいいのですが、私は和風の味付けが似合う昭和の人間ですから、二つに一つと言われれば、こちらのレシピを選びます。
e-レシピ 前回の丸鶏ローストチキンに続いて、今回は…
スーパーで買えない丸鶏の手作り和風フライドチキン
オリジナルレシピは「小林カツ代のらくらくクッキング…チキンドカントフライ」ですが、何度もお料理しているうちに、若干わが家風の工夫が加わっています。スーパーで立派なローストチキンが安く手に入るアメリカですが、「手作りの和風フライドチキン」は一味違う日本人の味です。大きな丸鶏を不安定な中華なべで揚げますので、ボヤを出したり火傷をしたりしないよう、皆さん、細心の注意を払ってください。全文を読む
(2009年4月)
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中には、シロップでハムの肉に味付けするところから始めるご家庭もありますが、味付けした生のハムを買って来てオーブンで焼くのが平均的ご家庭。もちろん、完全調理済みを買ってくれば面倒はありません。
バット(尻-もも)とシャンク(もも-すね)はどちらがうまい?
ホリデーシーズンにわが家で焼く生の骨付きハム
「ハム」はブタのお尻から後ろ足にかけての部位を塩漬けした肉ですから、本来は骨付きです。バット(尻ともも)とシャンク(ももとすね)とどちらがよいかというと、味ではコラーゲンたっぷりのバット。特に腰骨の周りが美味しくて、犬が骨にしゃぶりつく気持ちがよく分かるようになります。ただし、腰骨の周りは切り分けにくいのが難点。味はあっさりめでも、シャンクの方が切って盛り付けるのには楽です。全文を読む
(2012年10月)
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もう一つホリデーシーズンに欠かせないローストポークのレシピをご紹介しましょう。お醤油ベースの和風味なら、いつまでも飽きが来ません。
アメリカ人のお客様にも喜ばれるガーリック風味
野菜ダシを馴染ませたロースト・ポークロイン
ホリデーシーズンの作り置きにお勧めのレシピ。豚肉もだいぶ値上がりしていますが、ばら肉(リブ)以外の部位なら、それでも安いですね。ガーリック風味のローストポークは珍しくなくても、野菜ダシを浸み込ませたレシピはないようで、アメリカ人のお客様にも喜ばれます。ニンニク嫌いの皆さんは、塩コショーを多めに振ってニンニク抜きでお召し上がりになってはいかがでしょう。全文を読む
(2011年12月)
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ローストポークだけご紹介して、ローストビーフのレシピを忘れてはいけませんね。これも、もちろん和風味。
お料理は使用する肉の部位次第で様変わりします
炊飯器で真空調理…和風薄切りローストビーフ
リブやロインは高価な部位ですから、オーブンロースト(直火焼き)して、厚切りでしっかり味わってください。肩(チャック)や前足の付け根(ブリスケット)、お尻(ラウンド)の部位は鍛えられた筋肉で、味はありますが、硬いのでお値段的にはお徳用です。普通はポットロースト(蒸し焼き)で薄切りにして食べるのですが、今回はもも肉(トップラウンド)を真空調理法で柔らかくローストしてみました。全文を読む
(2012年12月)
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シチュータイプの肉料理はいかがですか?お手頃ワインをぜいたくに使ってください。
お手頃ワインをぜいたくに使ってフランスの田舎料理
骨付き鶏もも肉のワイン煮込み…コッコーバン
コッコーバンはフランスの田舎料理。昔の雄鶏は固かったので、一昼夜以上ワインに浸し柔らかくして食べました。今は肉が柔らかいので浸けおく必要はありません。ワインを薄めずにたっぷり入れて煮込みますから、アルコールに弱い方にはご無理でしょう。 ワインは質より量で、箱ワインなど安物で十分OK。レシピはひとり下肢肉(レッグ)1本ですが、アメリカの鶏は大きいので、ご婦人やお子様には太もも(サイ)と下腿(ドラムスティック)で十分かもしれません。全文を読む
(2014年5月)
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豪華な肉料理には、見た目も洋風なお洒落な前菜はいかがでしょう。
ポットパイ用のスープ缶とワイルドライスで
パンの器ごと食べられるブレッドボウル・スープ
パン生地缶とスープ缶、電子レンジで加熱調理するカップ入りのワイルドライス。半製品ばかり利用して、簡単に、お洒落な料理を作ってみましょう。
パンの器にスープを盛ったブレッドボウル・スープ。ワイルドライス入りですから、奥様方のランチタイムの集まりにはぴったりサイズのボリュームです。パンの器をちぎって一緒にいただいたり、最後はパンを二つ折りにしてスープをはさんだりして、お召し上がりください。全文を読む
(2013年2月)
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大きく作ってみんなでシェアするか、可愛らしく作ってオードブル風にするか…?
北米の「ご当地名物に挑戦」シリーズ
トッピングがリッチなシカゴ風ディープディッシュピザ
これまで、ダービーパイやマキノー島ファッジなどご当地名物のお菓子作りに取り組んできましたが、今回はお菓子ではなく、シカゴスタイルのディープディッシュピザ作りに挑戦します。縁が立っていて、トッピングがたっぷり入ったリッチなピザです。日本人には、少しあっさりめの味付けがいいでしょう。ピザ生地は、例によって市販の冷凍品を使用。イタリアンソーセージは、スーパーの肉売り場で見つかります。全文を読む
(2013年3月)
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ポトラック(一品持ち寄りパーティ)で好評
香ばしく焼き上げたシーフードキャセロール
北米ではポトラック(Potluck)という一品持ち寄りパーティが盛んに催されます。語源は定かではありませんが、皆でポット(お鍋)を持ち寄ればおいしいものがあってラッキ〜という説が分かりやすくていいですね。北米の日本人駐在員の奥様方も、ポトラックにあやかって、一品ずつお料理を持ち寄っておしゃべりの会を楽しんでおられます。というわけで、今回はポトラック向きのレシピをご紹介します。全文を読む
(2010年2月)
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